Evolton

京都大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

座標平面上で,点(4,5)を通る直線が放物線y=14x2と2点PQで交わっているとき,
線分PQの長さが最小となるような直線の傾きと,そのときの線分PQの長さを求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安16

微分図形と方程式 微分による最大最小、計算整理、判別式

方針

直線の傾きを m と置き、放物線との交点の x 座標を二次方程式の2根として扱う。根の差に直線方向の倍率 1+m2 を掛けて PQ を表し、その平方を最小化する。微分でもよいが、m1 に置き換えると平方完成型で最小値が一気に分かる。

解答

(4,5) を通る傾き m の直線は y5=m(x4) である。放物線 y=14x2 との交点の x 座標は 14x2=m(x4)+5 すなわち x24mx+16m20=0 の2根である。2根を α,β とすると、判別式から αβ=16m24(16m20)=4(m2)2+1 である。この判別式は常に正なので、どの m についても交点は2点である。

直線上で x 座標が α から β まで変わると、y 座標の変化は m(βα) である。したがって PQ=αβ1+m2=4(1+m2){(m2)2+1} となる。
よって F(m)=(1+m2){(m2)2+1} の最小値を求めればよい。

微分すると F(m)=4(m1)3 である。したがって m<1F(m)<0m>1F(m)>0 となり、F(m)m=1 で最小になる。このとき F(1)=4 だから PQmin=44=8 である。
したがって、求める直線の傾きは 1 であり、そのときの線分 PQ の長さは 8 である。
\newpage

別解

解法2(平方完成だけで最小化する)

方針

交点間距離の平方を傾き m の式にした後、t=m1 と置く。
4次式が t4+4 に簡約されるため、微分なしで最小値を決める。

解答

傾き m の直線と放物線の交点の x 座標を α,β とするとαβ=4(m2)2+1.直線方向の倍率を掛ければPQ2=16(1+m2){(m2)2+1}.t=m1 と置くと(1+m2){(m2)2+1}=(t2+2t+2)(t22t+2)=t4+4.よって最小値は t=0、すなわち m=1 のときに生じPQmin=44=8.

総評

交点の根の差を距離に変換して最小化する問題。目安時間は16分。根の差だけで PQ としてしまわず、直線方向の倍率 1+m2 を掛ける点が重要である。最小化は微分で処理できるが、m1 に置き換えると t4+4 まで整理でき、計算の見通しがよい。
\newpage

冊子PDFで見る京大の微分の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 1981年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。