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京都大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

A=90 である直角三角形 ABC がある。頂点 B,C をそれぞれ始点として、辺 BC に垂直な半直線 l,m を頂点 A のある側にひく。つぎに辺 BC 上の任意の点 P より辺 AB,AC に垂線をひき、この延長が l,m と交わる点をそれぞれ Q,R とする。

(1) 3点 Q,A,R は一直線上にあることを示せ。

(2) 台形 BCRQ の面積が三角形 ABC の面積の2倍になるとき、この台形の形を求めよ。ただし、ABAC とする。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安24

図形と方程式ベクトル 座標設定面積計算図形的解釈

方針

直角の頂点を原点、2辺を座標軸に取る。辺 BC 上の点を1変数で表し、4本の垂線の方程式から Q,R を求める。一直線条件と台形の面積条件を成分で処理する。

解答

A=(0,0),B=(b,0),C=(0,c) とおく。ただし b,c>0 である。点 PP=(bu,c(1u))(0u1)と表す。

BC の傾きは c/b だから、それに垂直な直線の傾きは b/c である。点 P から AB への垂線は x=bu、点 P から AC への垂線は y=c(1u) である。したがってQ=(bu,b2(1u)c),R=(c2ub,c(1u)).(1)
Q=(Qx,Qy),R=(Rx,Ry) と書くとQxRyQyRx=bcu(1u)bcu(1u)=0.よって AQAR は平行であり、Q,A,R は一直線上にある。

(2)
BQ,CR はともに BC と垂直でありBQ=b(1u)cb2+c2,CR=cubb2+c2.台形の平行な2辺は BQ,CR、その間の距離は BC=b2+c2 である。面積条件はBQ+CR2b2+c2=bc.整理するとb2+u(c2b2)=2b2c2b2+c2.bc なのでu=b2b2+c2.このときBQ=CR=bcb2+c2.したがって、一組の向かい合う辺が平行かつ等しく、しかも BQBC である。ゆえに台形 BCRQ は長方形である。

A,Q,R は同一直線上に並ぶ

別解

解法2(辺 BC を水平に置く)

方針

BC を水平に置くと、半直線 l,m は鉛直になる。直角条件を1本の式にし、Q,R の高さを求める。面積条件から2本の高さがともに三角形の高さと一致することを示す。

解答

B=(0,0),C=(d,0),A=(s,k) とおく。ただし 0<s<d,k>0 である。ABAC だからk2=s(ds).また P=(r,0) (0rd) とおく。

l,m はそれぞれ直線 x=0,x=d である。PQABPRAC を使うとQ=(0,rsk),R=(d,(dr)(ds)k).(1)
線分 QR 上で横座標が s となる点の縦座標はdsdrsk+sd(dr)(ds)k=s(ds)k=k.これは点 A=(s,k) である。よって Q,A,R は一直線上にある。

(2)
台形の面積が三角形の2倍である条件はd2(rsk+(dr)(ds)k)=dk.したがってrs+(dr)(ds)=2s(ds),すなわち(2sd)r=(2sd)(ds).ここでAB2=sd,AC2=(ds)dだから、ABAC より 2sd0 である。ゆえに r=ds となる。このときBQ=rsk=k,CR=(dr)(ds)k=k.よって BQ=CR であり、両者は BC に垂直であるから、台形 BCRQ は長方形である。

総評

2通りの座標設定で、一直線条件と面積条件を処理する直角三角形の問題。目安時間は24分。端点を含む一直線条件も成分式で処理し、面積条件から必要十分な位置と長方形であることまで確認した。

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出典: 京都大学 1983年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。