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京都大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

実数tの値によって定まる点P(t+1,t)Q(t1,t)がある.

tが区間[0,1]={t0t1}を動くとき,線分PQが通過する範囲の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

図形と方程式積分 パラメータ処理、座標設定面積計算

方針

線分 PQ 上の点は、直線 y=t(xt) の上にあり、さらに xt1 を満たす。固定した x に対して許される t の範囲を [0,1][x1,x+1] として求め、二次式 t(xt) の最大値と最小値を区間ごとに決める。最後に縦の長さを積分する。

解答

P(t+1,t)Q(t1,t) の中点は (t,0) であり、線分 PQ を含む直線の傾きは t(t)(t+1)(t1)=t である。したがって、その直線は y=t(xt) と表せる。

ただし今回は直線全体ではなく線分であるから、点 (x,y) が線分 PQ 上にある条件は y=t(xt),xt1,0t1 である。よって固定した x に対し、許される t の範囲は 0t1,x1tx+1 を同時に満たす部分である。これより通過範囲の x 座標は 1x2 に限られる。 1x0 では 0tx+1 である。この範囲では x0 なので y=t(xt)t が増えるほど小さくなる。したがって上端は t=0y=0 であり、下端は t=x+1y=(x+1){x(x+1)}=x1 である。縦の長さは x+1 である。 0x1 では 0t1 である。二次式 t(xt)t=x/2 で最大になり、y=x24 である。最小値は端点で比べればよく、t=00t=1x1 だから、下端は y=x1 である。 1x2 では x1t1 である。この範囲にも t=x/2 が含まれるので、上端は y=x24 である。両端では t=x1, 1 のどちらでも y=x1 となるから、下端は y=x1 である。

したがって求める面積は10(x+1)dx+01(x24x+1)dx+12(x24x+1)dxである。各積分は10(x+1)dx=12,01(x24x+1)dx=712,12(x24x+1)dx=112であるから、面積は 12+712+112=76 である。

上端は包絡放物線、下端は線分の端点が描く折れ線

別解

解法2

方針

動く直線族 y=t(xt) の包絡線と、線分の両端
P,Q が描く2本の直線を先に求める。それらから掃過領域の
上端・下端を読み、縦断面を3区間に分けて積分する。

解答

直線族はy=t(xt)である。固定した x に対する右辺の最大値は
t=x/2 のときの x2/4 だから、上側の包絡線はy=x24.一方、端点 Q(t1,t)y=x1(1x0),端点 P(t+1,t)y=x1(1x2)を動く。0x1 の下端も t=1
y=x1 となる。

よって掃過領域の縦の長さは{x+1(1x0),x24x+1(0x2)である。したがって面積はS=10(x+1)dx+02(x24x+1)dx=12+23=76.

総評

動く線分の通過範囲を、固定した x に対する縦断面で数える問題である。目安時間は20分。直線の式だけでは線分条件が抜けるので、xt1 を入れて t の範囲を区間ごとに整理することが大切である。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

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出典: 京都大学 1984年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。