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京都大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

実数tの値によって定まる点P(t+1,t)Q(t1,t)がある.

(1) tがすべての実数を動くとき,直線PQが通過する範囲を図示せよ.

(2) tが区間[0,1]={t0t1}を動くとき,線分PQが通過する範囲の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

図形と方程式積分 軌跡、パラメータ処理、面積計算

方針

直線 PQy=t(xt) と表せる。(1) は、点 (x,y) を通るような実数 t が存在する条件、すなわち t2xt+y=0 の判別式から領域を決める。(2) は線分条件 xt1 を加え、固定した x ごとに t の範囲を整理して上下端を積分する。

解答

(1)
P(t+1,t)Q(t1,t) を通る直線の傾きは t(t)(t+1)(t1)=t である。またこの直線は中点 (t,0) を通るので y=t(xt) と表せる。

(x,y) を通る直線 PQ が存在するには、ある実数 t に対して y=t(xt) となればよい。これは t2xt+y=0 という t についての二次方程式が実数解をもつことと同値である。したがって判別式より x24y0 すなわち yx24 である。

よって、直線 PQ が通過する範囲は、放物線 y=x24 およびその下側全体である。

(2)
線分 PQ 上にあるためには、直線上にあることに加えて、点 (x,y) が中点 (t,0) から両端までの範囲に入っている必要がある。したがって y=t(xt),xt1,0t1 である。

固定した x に対して、許される t0t1,x1tx+1 を同時に満たす。よって x の範囲は 1x2 である。 1x0 では 0tx+1 であり、t(xt) はこの範囲で減少する。したがって上端は 0、下端は x1 である。 0x1 では 0t1 である。上端は t=x/2 のとき y=x24 であり、下端は t=1 のとき y=x1 である。 1x2 では x1t1 である。上端は同じく y=x24 であり、下端は両端 t=x1,1 で同じ値 y=x1 を取る。

したがって面積は10(x+1)dx+01(x24x+1)dx+12(x24x+1)dxである。計算すると 12+712+112=76 となる。

直線全体は放物線の下側、線分はその中の有限部分を通る

別解

解法2

方針

(1) は点 (x,y) を通る直線のパラメータ t に関する
2次方程式の判別式で求める。(2)は包絡線と端点軌跡から
有限な掃過領域の境界を直接組み立てる。

解答

(1)
直線 PQy=t(xt)である。点 (x,y) を通る実数 t が存在する条件はt2xt+y=0の判別式が非負であること、すなわちyx24.よって通過範囲はこの放物線とその下側である。

(2)
0t1 で線分を動かすと、上端は包絡線
y=x2/4、下端はy=x1(1x0),y=x1(0x2)となる。したがってS=10(x+1)dx+02(x24x+1)dx=76.

総評

包絡線を判別式で出す部分と、線分の掃過面積を縦断面で数える部分が組み合わさっている。目安時間は22分。(1) の直線全体の条件と、(2) の線分条件 xt1 を混同しないことが最も大切である。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

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出典: 京都大学 1984年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。