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京都大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

C上に2つの定点PQがある.
C上を動く点Xに対し,XからPQまでの距離の積が最大となるのは,Xがどのような点のときか.

難易度6/ 10計算量3/ 10目安20

図形と方程式三角関数 円の性質図形的解釈面積計算

方針

円の中心を原点、半径を R とし、短い方の弧 PQ の中点方向を x 軸に取る。P,Qx 軸対称に置き、X=(Ru,Rv) と表す。2つの距離の積を平方して u だけの式 2R2ucosϕ に直し、1u1 で最大となる位置を読む。直径の場合だけ最大点が2つになることを分ける。

解答

円の中心を O、半径を R とする。まず P,Q が直径の両端でない場合を考える。短い方の弧 PQ の中点方向を x 軸の正方向に取り、ある 0ϕ<π/2 を用いてP=(Rcosϕ,Rsinϕ),Q=(Rcosϕ,Rsinϕ)とおく。円上の点 XX=(Ru,Rv),u2+v2=1とする。

距離の平方はXP2=2R2(1ucosϕvsinϕ),XQ2=2R2(1ucosϕ+vsinϕ)である。よってXP2XQ2=4R4{(1ucosϕ)2v2sin2ϕ}=4R4(ucosϕ)2となる。したがってXPXQ=2R2ucosϕである。

1u1 かつ cosϕ>0 だから、この値は u=1 のとき最大になる。これは短い方の弧 PQ の中点と直径の反対側にある点、すなわち長い方の弧 PQ の中点である。

P,Q が直径の両端なら cosϕ=0 となり、u が最大になる u=±1 の2点、すなわち PQ に垂直な直径の両端で最大となる。なお P=Q を許す場合は、その点の対蹠点で最大となる。

別解

解法2:中心角と三角関数

方針

短い方の弧 PQ の中点を中心角0とし、P,Q の偏角を ±ϕ、動点 X の偏角を θ とする。弦長公式で XP,XQ を正弦に直し、積和公式により 2R2cosθcosϕ を得る。余弦の値域から最大位置を決め、P,Q が直径の両端である場合を別に確認する。

解答

円の半径を R とする。短い方の弧 PQ の中点を偏角0の点とし、P:ϕ,Q:ϕ,X:θとおく。ただし 0ϕπ/2 としてよい。

中心角に対する弦長の公式からXP=2Rsinθϕ2,XQ=2Rsinθ+ϕ2である。積和公式を使うとXPXQ=4R2sinθϕ2sinθ+ϕ2=2R2cosϕcosθとなる。

0ϕ<π/2 なら cosϕ>0 なので、1cosθ1 の範囲で cosϕcosθ が最大になるのは cosθ=1 のときである。これは長い方の弧 PQ の中点である。

ϕ=π/2、すなわち P,Q が直径の両端なら、積は 2R2cosθ となるので、PQ に垂直な直径の両端の2点で最大となる。

総評

難度6、計算量4で、目安は20分。図形の対称軸を短い方の弧 PQ の中点方向に取ると、積が1変数の絶対値へ落ちる。通常は長い方の弧 PQ の中点が答えだが、PQ が直径のときは長短の弧が区別できず、垂直な直径の両端2点が最大になる。この特別場合を落とさないことが採点上重要である。座標解法では距離の平方、三角関数解法では弦長公式と積和公式の符号を丁寧に扱いたい。

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出典: 京都大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。