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京都大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

実数r (r>0)に対して,下の方程式(A)の定める球面と,(B)の定める平面の共通部分をDとする.

(A) x2+y2+z2=13(r2+2)

(B) x+y+z=r

(i) 点PQがともにDに属すれば,
PQ223が成立つことを示せ.

(ii) rが自然数のとき,連立方程式(A),(B)の整数解を決定せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

ベクトル整数図形と方程式 座標設定、範囲評価、計算整理

方針

(i)は球の中心から平面までの距離を出し、交わり D が半径 2/3 の円であることを示す。(ii)は整数解に対して、和と平方和から (xy)2+(yz)2+(zx)2=2 を導く。整数の平方和が2になるため、3数のうち2つが等しく残り1つが1だけ違う形に限られ、和が r であることから r の3で割った余りで分類する。

解答

(i)

球面(A)の中心は原点であり、半径の2乗は r2+23 である。一方、平面(B) x+y+z=r と原点との距離は r3=r3 であるから、その2乗は r23 である。

したがって、球面と平面の共通部分 D は円であり、その半径の2乗は r2+23r23=23 である。よって D は半径 23 の円である。

円上の2点間の距離は直径以下であるから、P,QD に対して PQ223 が成り立つ。

(ii)

整数解 (x,y,z) があるとする。条件より x+y+z=r,x2+y2+z2=r2+23 である。ここで恒等式 (xy)2+(yz)2+(zx)2=3(x2+y2+z2)(x+y+z)2 を用いると、(xy)2+(yz)2+(zx)2=3r2+23r2=2となる。

左辺は整数の平方の和である。平方の和が2になるには、3つの平方が 1,1,0 でなければならない。したがって、x,y,z のうち2つは等しく、残り1つはそれらより1だけ大きいか、1だけ小さい。

よって整数解は、ある整数 k を用いて (k,k,k+1) の並べ替え、または (k,k,k1) の並べ替えに限られる。

前者の和は 3k+1 である。したがって r1(mod3) のとき k=r13 となり、解は (r13,r13,r+23) の並べ替えである。

後者の和は 3k1 である。したがって r2(mod3) のとき k=r+13 となり、解は (r+13,r+13,r23) の並べ替えである。 r0(mod3) のときは、上の2つの形のどちらの和にもならないので整数解は存在しない。

以上より、整数解は次の通りである。{(r13,r13,r+23) の並べ替え,r1(mod3),(r+13,r+13,r23) の並べ替え,r2(mod3),整数解なし,r0(mod3).

別解

解法2

方針

平面上の円の中心 H=(r/3,r/3,r/3) を直接求め、各点の H からの距離を計算する。(ii)では和と平方和から差の平方和を作り、整数の平方が 1,1,0 に限られることを利用する。

解答

(i)
原点から平面 x+y+z=r へ下ろした垂線の足はH=(r3,r3,r3)である。P=(x,y,z)D とするとHP2=x2+y2+z22r3(x+y+z)+r23=r2+232r23+r23=23.よって D は半径 2/3 の円であり,三角不等式からPQPH+HQ=223.(ii)
整数解なら(xy)2+(yz)2+(zx)2=3(x2+y2+z2)(x+y+z)2=2.3個の整数の平方が 1,1,0 になるので,(x,y,z)(k,k,k+1) または (k,k,k1) の並べ替えである。和を r と比較して{(r13,r13,r+23) の並べ替え,r1(mod3),(r+13,r+13,r23) の並べ替え,r2(mod3),整数解なし,r0(mod3)を得る。

総評

難易度は6,計算量は5程度である。想定時間は20分から28分程度。(i)は交円の半径を出せば直径評価で終わるが、球の半径と平面までの距離を2乗で引くところを明確にしたい。(ii)は和と平方和を別々に眺めるより、差の平方和が2になる恒等式へまとめるのが決定打である。整数解では3で割った余りごとの分類、並べ替えを含めること、r0(mod3) では存在しないことを落とさない。

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出典: 京都大学 1985年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。