方針
まず を で表す。指定分布が存在するなら特に と が一致しなければならないので、そこから と を決める。(i)は となり一意、(ii)は かつ が で不可能であることを示す。
解答
硬貨はそれぞれ表の出る確率が であるから、当然 である。
2枚同時に投げたとき、表の枚数 の分布は である。
(i)
指定された2項分布では である。したがって必要条件として が成り立つ。
第1式を展開すると である。ここに を代入すると を得る。
したがって は、和が 、積が の2数である。つまり は の2根である。この方程式は であるから に限られる。
実際に とすれば となる。よって存在し、その値は である。
(ii)
一様分布になるには でなければならない。特に である。第1式を展開し、第2式を代入すると より を得る。
しかし、 のもとでは であり、平方完成により である。これは に反する。したがって、一様分布を与える は存在しない。
結論として である。
別解
解法2
方針
確率母関数 を用い、指定された分布の多項式と係数を比較する。(i)は同じ一次式の平方、(ii)は実数の一次式に分解できない2次式になることを見る。
解答
表の枚数を指数とする多項式を作ると,2枚の硬貨による分布はで表される。
(i)
2項分布の多項式はである。定数項と の係数を比較するとこれらから を得る。よって はの2根であり, の1通りだけである。
(ii)
一様分布なら右辺の2次式 の判別式はである。一方,左辺は実数係数の一次式2個の積であるから, なら実数根をもつ。 なら2次式にすらならない。したがって一致は不可能であり,該当する は存在しない。
総評
難易度は5,計算量は4程度である。想定時間は12分から18分程度。分布を全部展開してもよいが、 と の確率だけで和と積が決まることに気づくと速い。(i)では2枚の硬貨が同じ確率 でなければならないことを、方程式の重解として示すと明快である。(ii)は のもとで という基本評価を使い、 に届かないことを示す。