方針
上辺ABの直線をL(x)とする。H−Lは最高次係数aでx=0,1を根にもつのでax(x−1)となる。(1)は上辺以下であることとH>0を確認する。(2)はHの下側の面積を積分し、台形面積の半分とは一致しないことを示す。
解答
ABを結ぶ直線をL(x)=a+(b−a)xとする。Hをy=h(x)と書けば、h−Lは2次係数aでx=0,1を根にもつからh(x)=L(x)+ax(x−1)=a+(b−2a)x+ax2.(1) 0≤x≤1ではx(x−1)≤0なのでh(x)≤L(x)である。また頂点のx座標は1−2ab<1である。これが0以下ならhは区間で増加してh≥h(0)=a>0。これが(0,1)内なら最小値は4ab(4a−b)>0である。よって弧は底辺より上、上辺より下にあり、台形内にある。
(2) 弧より下の面積は∫01h(x)dx=3a+2b.台形の面積は2a+bだから、二等分するなら3a+2b=4a+bとなるはずである。しかしこれはa+3b=0と同値で、a,b>0に反する。したがって二等分することはない。
別解
解法2:放物線を正の項の和で表す
方針
放物線を h(x)=a(1−x)2+bx と表して台形内にあることを直接示す。面積は曲線より上と下に分け、台形の半分との差が常に正であることを確認する。
解答
曲線 H を y=h(x) とする。二次係数が a で A(0,a),B(1,b) を通るからh(x)=a(1−x)2+bxである。
(1)
0≦x≦1 ではh(x)=a(1−x)2+bx>0である。また上辺 AB の式を L(x)=a(1−x)+bx とすればL(x)−h(x)=ax(1−x)≧0.したがって H は底辺より上、上辺より下にあり、弧 AB は台形内にある。
(2)
曲線より下の面積は∫01h(x)dx=3a+2b.台形全体の面積は (a+b)/2 だから、その半分との差は(3a+2b)−4a+b=12a+4b>0.したがって曲線より下の面積は常に台形の半分より大きく、弧が面積を二等分することはない。
総評
難度6、計算量6、目安時間20分。上辺との差 ax(1−x) と、正の項の和 a(1−x)2+bx により弧が台形内にあることを確認した。面積差は a/12+b/4>0 なので、単なる不一致ではなく常に曲線下側が半分より大きい。
冊子PDFで見る京大の関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1987年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。