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京都大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

f(x)=(x1)3+xf1(x)=f(x)とし,n2に対して,fn(x)=f(fn1(x))とする.

(1) y=f(x)のグラフをかけ.

(2) どんなn (1)についても,fn(x)=xの解はx=1に限ることを示せ.

難易度5/ 10計算量3/ 10目安16

関数微分 グラフの概形数学的帰納法不等式評価

方針

f(x)1=(x1)3+(x1) と変形し、点 (1,1) を中心にした増加するS字型のグラフとして特徴を整理する。反復方程式では、f(x)x=(x1)3 の符号を見る。x>1 なら反復のたびに値が増え、x<1 なら反復のたびに値が減るので、もとの x に戻れないことを帰納的に示す。

解答

(1)
まず f(x)1=(x1)3+(x1) である。したがって x=1 のとき f(1)=1 であり、グラフは点 (1,1) を通る。

また f(x)=3(x1)2+1>0 であるから、y=f(x) は全体で単調に増加する。さらに f(x)=6(x1) なので、x<1 では上に凸、x>1 では下に凸であり、(1,1) が変曲点である。したがって、グラフは点 (1,1) を通り、そこで傾き 1 をもち、全体として増加するS字型になる。

(2)
任意の実数 x について f(x)x=(x1)3 である。

まず x>1 とする。このとき f(x)>x であり、特に f(x)>1 である。数列 x0=xxk+1=f(xk) を考えると、xk>1 である限り xk+1xk=(xk1)3>0 である。よって帰納的に xn>xn1>>x1>x0=x となり、fn(x)=x は成り立たない。

次に x<1 とする。このとき f(x)<x であり、特に f(x)<1 である。同じく xk+1=f(xk) とおくと、xk<1 である限り xk+1xk=(xk1)3<0 である。したがって xn<xn1<<x1<x0=x となり、この場合も fn(x)=x は成り立たない。

最後に x=1 では f(1)=1 であるから、すべての n について fn(1)=1 である。以上より、どんな n1 についても fn(x)=x の解は x=1 に限られる。

総評

難度5、計算量3。関数のグラフと反復を結びつける問題で、計算量よりも符号の読み方が重要である。想定時間は16分程度。f(x)x=(x1)3 を見つけると、1 より大きい点は右へ、1 より小さい点は左へ動き続けることが分かる。グラフでは増減、変曲点、点 (1,1) での様子を押さえ、証明では帰納的に不等号が保たれることを明記したい。

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出典: 京都大学 1990年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。