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京都大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

三角形ABCにおいて,B=60Bの対辺の長さbは整数,他の2辺の長さacはいずれも素数である.
このとき三角形ABCは正三角形であることを示せ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

整数三角関数 判別式、素因数分解、場合分け

方針

余弦定理から b2=a2ac+c2 を得て、a についての2次方程式と見る。a が整数であるため判別式が平方数になることを使い、(2bk)(2b+k)=3c2 まで因数分解する。あとは c=2c が奇素数の場合に分け、素数条件に反する因数分解を除いて、最後に a=b=c だけが残ることを示す。

解答

B の両側の辺が a,c、対辺が b であるから、余弦定理より b2=a2+c22accos60=a2ac+c2 である。これを a について整理すると a2ca+(c2b2)=0 である。a は素数なので整数であり、この2次方程式の判別式 Δ=c24(c2b2)=4b23c2 は平方数でなければならない。そこで 4b23c2=k2(k0) とおくと (2bk)(2b+k)=3c2 である。

まず c=2 の場合を考える。このとき右辺は 12 であり、2bk2b+k は同じ偶奇で正だから、可能な組は 2bk=2,2b+k=6 だけである。よって b=2k=2 となり、a=c+k2=2 である。したがって a=b=c=2 である。

次に c が奇素数の場合を考える。このとき 2bk2b+k はともに奇数で、積は 3c2 である。大小を考えて 2bk2b+k とすれば、候補は (2bk,2b+k)=(1,3c2), (3,c2), (c,3c) に限られる。 1,3c2 の場合、k=3c212 であるから、正の根は a=c+k2=(3c1)(c+1)4 となる。c は奇素数なので、右辺は 1 より大きい二つの整数の積になり、a が素数であることに反する。 3,c2 の場合も同様に a=c+k2=(c+3)(c1)4 である。c>3 なら右辺は 1 より大きい二つの整数の積で、a は素数でない。c=3 のときはこの組は次の (c,3c) と同じである。

したがって残るのは 2bk=c,2b+k=3c である。このとき b=c,k=c となり、2次方程式の根は a=c+k2=c である。よって a=b=c が成り立つ。したがって三角形 ABC は正三角形である。

総評

難度7、計算量6。余弦定理だけで始まるが、整数条件と素数条件を判別式の因数分解に落とすところが中心である。想定時間は25分程度。c=2 の偶数ケースと c 奇素数ケースを分けないと因数候補の偶奇を誤りやすい。答案では、候補 (1,3c2(3,c2 がなぜ素数条件に反するかを明記し、最後に a=b=c まで結論を閉じることが得点上重要である。

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出典: 京都大学 1990年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。