(1) n 番目で an2+bn2=cn2 が成り立つと仮定する。絶対値の中身を u=2cn−an−2bn,v=2cn−2an−bn とおく。このとき an+12+bn+12=u2+v2 である。また cn+1=3cn−2an−2bn である。
直接展開するとu2+v2−cn+12=(2cn−an−2bn)2+(2cn−2an−bn)2−(3cn−2an−2bn)2=an2+bn2−cn2.帰納法の仮定より右辺は0である。したがって an+12+bn+12=cn+12 である。
初めに a12+b12=c12 が成り立っているので,数学的帰納法により,すべての正整数 n について an2+bn2=cn2 が成り立つ。
(2)
(1)より,各 n について an2+bn2=cn2 である。また an,bn は絶対値で定義されるので0以上である。
まず (an+bn)2=an2+bn2+2anbn=cn2+2anbn≧cn2 であるから an+bn≧cn である。したがって cn−cn+1=cn−(3cn−2an−2bn)=2(an+bn−cn)≧0 となり cn≧cn+1 である。
次に cn>0 を示す。初めは仮定より c1>0 である。cn>0 とすると,(an+bn)2≦2(an2+bn2)=2cn2 だから an+bn≦2cn である。よって cn+1=3cn−2(an+bn)≧(3−22)cn である。ここで 3−22>0 なので cn+1>0 である。したがって帰納法により cn>0 もすべての n で成り立つ。
(3)
まず,どのようなときに cn=cn+1 となるかを調べる。(2)の計算より cn−cn+1=2(an+bn−cn) であるから,等号 cn=cn+1 は an+bn=cn と同値である。このとき an2+bn2=cn2 も成り立つので (an+bn)2=an2+bn2 である。展開して an2+2anbn+bn2=an2+bn2 となるから anbn=0 である。cn>0 も合わせると,等号が起こるときの比は an:bn:cn=0:1:1または1:0:1 である。
いま cm>cm+1=cm+2 とする。すると n=m+1 で等号が起こるので am+1:bm+1:cm+1=0:1:1または1:0:1 である。 x=cmam,y=cmbm とおく。am,bm は正なので x>0,y>0 であり,(1)より x2+y2=1 である。
まず次の比が 0:1:1 になる場合を考える。このとき am+1=0 だから 2cm−am−2bm=0 である。cm で割ると 2−x−2y=0 である。これと x2+y2=1 を連立する。 x=2−2y を代入して (2−2y)2+y2=1 すなわち 5y2−8y+3=0 である。よって y=1,53 である。y=1 では x=0 となり,am>0 に反する。したがって x=54,y=53 である。
次の比が 1:0:1 になる場合は,同様に bm+1=0 だから 2cm−2am−bm=0 であり,2−2x−y=0,x2+y2=1 を解けば x=53,y=54 を得る。
以上より am:bm:cm=4:3:5または3:4:5 である。実際,これらの比では x+y=57 なので cm+1=(3−2x−2y)cm=51cm となり,cm>cm+1 も満たしている。