Evolton

京都大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

空間内でzx平面上の放物線z=1x2z軸のまわりに回転して得られる曲面に4点(t,0,1t2),(t,0,1t2),(0,t,1t2),(0,t,1t2)(ただし,0<t<1)で,それぞれ接する4つの平面を考える.

(1) この4つの接平面とxy平面で囲まれる立体の体積V(t)を求めよ.

(2) V(t)の最小値と,そのときのtの値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安24

積分微分図形と方程式 接線・法線体積計算微分による最大最小

方針

回転して得られる曲面は z=1x2y2 である。各接点での接平面を求めると,z=1+t2±2txz=1+t2±2ty の4枚になる。これらと xy 平面で囲まれる立体を高さ z で切ると,xy が同じ上限を持つ正方形になるため,断面積を積分する。(2)では u=t2 とおいて (1+u)33u0<u<1 で最小化する。

解答

(1)
放物線 z=1x2z 軸のまわりに回転して得られる曲面は z=1x2y2 である。

(t,0,1t2) における接平面を求める。z=1x2y2 では,x 方向の傾きは 2xy 方向の傾きは 2y であるから,この点での接平面は z(1t2)=2t(xt) すなわち z=1+t22tx である。同様に,4点での接平面は z=1+t22tx,z=1+t2+2tx, z=1+t22ty,z=1+t2+2ty である。

これら4平面と xy 平面で囲まれる立体を,高さ z の水平面で切る。0z1+t2 において,4つの平面の内側にある条件は z1+t22tx,z1+t22ty である。したがって x1+t2z2t,y1+t2z2t となる。よって高さ z の断面は,一辺の長さ 1+t2zt の正方形である。

したがって体積はV(t)=01+t2(1+t2zt)2dz=1t201+t2(1+t2z)2dz=1t2(1+t2)33=(1+t2)33t2.よって V(t)=(1+t2)33t2 である。

別解。断面の形から,この立体は頂点 (0,0,1+t2) を持ち,xy 平面上に一辺 1+t2t の正方形を底面とする四角すいである。したがってV(t)=13(1+t2t)2(1+t2)=(1+t2)33t2とも求められる。

(2) u=t2 とおく。0<t<1 より 0<u<1 であり,V(t)=(1+u)33u である。これを F(u) とおくと F(u)=(1+u)2(2u1)3u2 である。0<u<1 では,0<u<12F(u)<012<u<1F(u)>0 だから,最小は u=12 で生じる。

したがって t=12 であり,このときVmin=(1+12)3312=27832=94である。よって t=12,Vmin=94 である。

総評

接平面で囲まれる立体を水平断面で処理する問題である。目安時間は24分。4つの接平面を正しく出すこと,断面が xy の同じ制限から正方形になること,積分範囲が 0z1+t2 であることが要点である。(2)は t のまま微分するとやや煩雑なので,u=t2 とおくと符号変化が見やすい。四角すいとして体積を出す別解は検算にも有効である。

冊子PDFで見る京大の積分の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 1992年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。