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京都大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第6問

a1a2b1b2c1c2を実数とする.
不等式a1x+b1x+c1>a2x+b2x+c2
xc1かつxc2となるすべての実数xに対して成立するための必要十分条件を求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安20

関数方程式・不等式 必要十分条件、場合分け、同値変形

方針

分母の極の位置 c1,c2 が一致するかで分ける。異なる極では各分数の分子がその極で0にならなければ符号が左右で反転する。一致する極では差の一次分子が分母の正の定数倍となることが必要十分である。

解答

まず c1c2 とする。x=c1 の両側で第1の分数だけが発散する。すべての定義点で同じ向きの不等式が成り立つには、その分子が x=c1 で0でなければならない。従ってb1=a1c1.同様に x=c2 から b2=a2c2 が必要である。このとき各分数は定義域でそれぞれ定数 a1,a2 となるから、さらに a1>a2 が必要十分である。

次に c1=c2=c とする。差は(a1a2)x+(b1b2)x+c.これがすべての xc で正となるには、分子が分母の正の定数倍であることが必要十分である。従ってa1>a2,b1b2=(a1a2)c.以上より必要十分条件は{c1c2, b1=a1c1, b2=a2c2, a1>a2,またはc1=c2=c, a1>a2, b1b2=(a1a2)cである。

別解

解法2

方針

2つの分数の差を通分する。分母の符号が極を通るたび変わるため、分子も同じ極で零にならなければならないことを符号表から導き、係数を比較する。

解答

差を通分してD(x)(x+c1)(x+c2)と書く。ただしD(x)=(a1x+b1)(x+c2)(a2x+b2)(x+c1).c1c2とする。分母はx=c1,c2を通るたび符号を変える。商がすべての定義点で正なら、連続な多項式D(x)も両点で零となり、分母と同じ符号変化をしなければならない。よってD(c1)=0,D(c2)=0.これらはb1=a1c1,b2=a2c2と同値である。このときD(x)=(a1a2)(x+c1)(x+c2)だから、商が正である条件はa1>a2である。

c1=c2=cなら差は(a1a2)x+b1b2x+c.分子と分母が同じ点で符号を変え、商が常に正となる必要十分条件は、あるK>0について分子がK(x+c)に等しいことである。したがってa1>a2,b1b2=(a1a2)c.結論は{c1c2, b1=a1c1, b2=a2c2, a1>a2,またはc1=c2=c, a1>a2, b1b2=(a1a2)c.

総評

極の近傍での符号変化を扱う難問で目安は20分。単に通分して二次不等式にせず、除外点の左右で発散項の符号が変わることを必要条件として使うのが核心である。 方針だけでなく、条件を使う箇所、途中式、等号・境界の判定まで答案に明記することが安定得点につながる。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。

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出典: 京都大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。