方針
双曲線 x2−y2=1 上の点 (u,v) における接線は ux−vy=1 と書ける。これが P(0,p) を通る条件から v=−1/p が決まり,接点2つの座標が対称に求まる。底辺 AB と高さを p で表して面積関数にし,s=p2 とおいて正の1変数関数の最小値を微分で調べる。
解答
双曲線 x2−y2=1 上の点 (u,v) における接線は ux−vy=1 である。これが P(0,p) を通るので −vp=1 すなわち v=−p1 である。接点は双曲線上にあるから u2−v2=1 より u2=1+p21 である。したがって2つの接点はA=(1+p21,−p1),B=(−1+p21,−p1)である。
よって底辺 AB の長さは 21+p21 であり,点 P(0,p) から直線 AB までの高さは p+p1 である。したがって三角形の面積を S(p) とすると S(p)=21⋅21+p21(p+p1) である。整理してS(p)=1+p21(p+p1)=p2(p2+1)3/2を得る。 s=p2 とおくと s>0 であり,S(p) を最小にすることは S(p)2=s2(s+1)3 を最小にすることと同じである。H(s)=(s+1)3/s2 とおく。微分すると H′(s)=s3(s+1)2(s−2) である。したがって 0<s<2 で減少し,s>2 で増加する。よって最小となるのは s=2 のときである。 s=p2,p>0 より,求める値は p=2 である。
別解
解法2
方針
接点と面積を求めた後、微分せずに面積平方と候補値との差を因数分解する。正値性と等号条件から最小点を一意に決める。
解答
双曲線上の接点を(u,v)とすると、接線ux−vy=1がP(0,p)を通るのでv=−p1,u=±1+p21.したがって三角形の面積はS(p)=p2(p2+1)3/2.s=p2>0とおくとS(p)2=s2(s+1)3.ここで4(s+1)3−27s2=(s−2)2(4s+1)≧0.よってS(p)2≧427.等号はs=2のとき、かつそのときに限って成立する。p>0よりp=2で面積が最小になる。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安時間は18分から22分。接線の接点を (u,v) と置き,接線式 ux−vy=1 を使うと,v=−1/p が一気に決まる。2接点が左右対称になるため,面積は底辺と高さで簡単に表せる。最後の最小化では p のまま微分するより s=p2 とおくと計算が短く,s=2 が唯一の最小点であることも明確になる。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。
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出典: 京都大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。