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京都大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

Oを中心とする半径1の円Cに含まれる2つの円C1C2を考える.
ただしC1C2の中心はCの直径AB上にあり,C1は点Aで,またC2は点BでそれぞれCと接している.
またC1C2の半径をそれぞれabとする.
C上の点PからC1C2に1本ずつ接線を引き,それらの接点をQRとする.

(1) POA=θとするとき,PQθによってどのように表せるか.

(2) PC上で動かしたときのPQ+PRの最大値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式三角関数 円の性質三角比の利用微分による最大最小

方針

直径 ABx 軸に置き,A=(1,0)B=(1,0) とする。点から円への接線長は「中心までの距離の2乗から半径の2乗」を使って求める。P=(cosθ,sinθ) とおけば PQsin(θ/2)PRcos(θ/2) に比例する。最後は Asinu+Bcosu の最大値として処理する。

解答

C の中心を原点とし,直径 ABx 軸上に取って A=(1,0),B=(1,0) とする。C1AC と接し,半径が a なので,その中心は (1a,0) である。同様に C2 の中心は (1+b,0) である。

(1) POA=θ とするので P=(cosθ,sinθ) とおく。点 P から円 C1 へ引いた接線の長さは,PC1 の中心との距離の2乗から a2 を引いたものの平方根である。したがって PQ2={cosθ(1a)}2+sin2θa2 である。整理すると PQ2=12(1a)cosθ+(1a)2a2=2(1a)(1cosθ) である。さらに 1cosθ=2sin2θ2 より PQ=21asinθ2 である。ここで 0θπ と見てよいので,sin(θ/2)0 である。

(2)

同様に,C2 への接線長について PR2={cosθ(1+b)}2+sin2θb2 である。これを整理すると PR2=2(1b)(1+cosθ)=4(1b)cos2θ2 なので PR=21bcosθ2 である。

よってPQ+PR=21asinθ2+21bcosθ2である。u=θ/2 とおくと 0uπ/2 であり,PQ+PR=2{1asinu+1bcosu} となる。任意の u に対して1asinu+1bcosu(1a)+(1b)sin2u+cos2uであるから PQ+PR22ab である。

等号は (sinu,cosu)(1a,1b) と同じ向きになるように u を選べば成り立つ。したがって最大値は 22ab である。

別解

解法2

方針

小円の中心を使い、接線長を外円の弦長の定数倍として表す。2本の弦PA,PBの半角表示から、平方完成に相当する恒等式で最大値を得る。

解答

(1) (1) 中心Oを原点、OAを単位ベクトルとする。C1の中心UOU=(1a)OAである。接線長の定理からPQ2=PU2a2.OP=OA=1POA=θを使うとPU2a2=1+(1a)22(1a)cosθa2=(1a){22cosθ}=(1a)PA2.したがってPQ=1aPA=21asinθ2.(2) (2) 同様にPR=1bPB=21bcosθ2.u=θ/2とおき、α=1aβ=1bとする。(αsinu+βcosu)2=α2+β2(αcosuβsinu)2α2+β2.等号を満たすu[0,π/2]が存在するので、max(PQ+PR)=22ab.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安時間は18分から22分。接線長を直接作図で追うより,点と小円の中心との距離から半径の2乗を引く公式を使うと安定する。PQsin(θ/2)PRcos(θ/2) に比例する形まで整理できれば,(2) は一次結合の最大値になる。等号が取れる角度も範囲 0θ/2π/2 に入るため,端点だけでなく内部の最大も含めて処理できる。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。

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出典: 京都大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。