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京都大学 1994年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

実数r2πr>1を満たすとする。
半径rの円の周上に2点PQを,弧PQの長さが1になるようにとる。
Rが弧PQ上をPからQまで動くとき,弦PRが動いて通過する部分の面積をS(r)とする。

rが変化するとき,面積S(r)の最大値を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安18

図形と方程式三角関数微分 面積計算置換微分による最大最小

方針

PR の通過領域は弧 PQ と弦 PQ に囲まれた円弧部分である。中心角を x=1/r と置いて面積を一変数関数にし、導関数の符号を半角公式で調べる。

解答

PQ の中心角を α とすると、rα=1 より α=1/r である。R が弧上を動くとき、線分 PR の通過部分は弧 PQ と弦 PQ に囲まれた部分である。したがってS(r)=r22(1rsin1r)である。

x=1/r とおく。条件 2πr>1 より 0<x<2π であり、S=xsinx2x2となる。定数 1/2 を除いた関数を微分すると、その符号は2sinxx(1+cosx)=2cosx2(2sinx2xcosx2)の符号に一致する。

0<x<π では、u=x/2 とおくと 0<u<π/2 であり、tanu>u だから括弧内は正である。よって S は増加する。π<x<2π では cos(x/2)<0 であり、括弧内は正だから S は減少する。したがって最大は x=π、すなわち r=1/π のときで、Smax=πsinπ2π2=12πである。なお tanu>uh(u)=tanuu とおけば h(0)=0, h(u)=tan2u>0 から従う。

別解

解法2

方針

微分した商の増減を追わず、候補値 1/(2π) との大小を直接示す。区間 0<xππx<2π で別々の三角不等式を使う。

解答

中心角を x=1/r とおけば 0<x<2π であり、S(r)=xsinx2x2.これがS(r)12πを満たすことを示す。これはF(x)=x2πx+πsinx0(1)と同値である。

まず 0xπ とする。h(x)=sinxx+x2πとおくと h(πx)=h(x) である。[0,π/2] ではh(x)=cosx1+2xπ,h(x)=sinx+2π.h はこの区間で正から負へ1度だけ変わり、
h(0)=h(π/2)=0 だから h(x)0 である。
よって h(x)h(0)=0。対称性から全区間で h(x)0
すなわち (1) が成り立つ。

次に πx<2π とし x=π+y (0y<π) とおく。F(x)=y(π+y)πsinyπ(ysiny)0.したがって全範囲で S(r)1/(2π) である。
等号は x=π、すなわち r=1/π で成り立つからmaxS(r)=12π.

総評

図形の通過領域を円弧部分と同定してから無次元化する難問で、目安は18分。中心角の範囲、導関数の符号が x=π で変わること、最大点が条件内にあることを確認したい。

円弧部分の面積を中心角へ無次元化し、微分と直接不等式の2経路で x=π の最大性を確認した。

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出典: 京都大学 1994年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。