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京都大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

xyz空間で,(0,0,1)を中心とする半径1の球面をS1(0,1,0)を中心とする半径1の球面をS2とする。
2つの球面S1S2の共通部分の上にある点P(a,b,c)を考え,
Pを中心とする半径12の球面をS0とする。
S0が平面xz=0と交わってできる円の半径が24であるとき,
abcの値を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式ベクトル 座標設定、範囲評価、計算整理

方針

まずPが2つの球面上にある条件を書き,2式を引いてb=cを得る。次に,半径1/2の球を平面で切った円の半径が与えられているので,中心Pから平面xz=0までの距離を三平方で求める。これによりac=1/2,さらにc=bからab=1/2となる。最後はa2+2b22b=0との連立で,符号の場合分けを行い,実数解を残す。

解答

P(a,b,c)S1上にある条件は a2+b2+(c1)2=1 であり,S2上にある条件は a2+(b1)2+c2=1 である。両式を引くと b2+(c1)2(b1)2c2=0 となる。これを整理すると 2c+2b=0 であるから b=c を得る。

この値を球面条件へ戻すと a2+b2+(b1)2=1 であり,すなわち a2+2b22b=0 である。

次に,点P(a,b,c)から平面xz=0までの距離をdとすると d=ac2 である。半径1/2の球を,中心から距離dの平面で切った円の半径が2/4であるから,直角三角形の関係より (12)2=d2+(24)2 となる。したがって d2=1418=18 であり,(ac)22=18 だから ac=12 である。

すでにc=bなので ab=12 である。場合に分ける。 ab=1/2,すなわちa=b+1/2のとき,(b+12)2+2b22b=0 より 3b2b+14=0 となる。この判別式は (1)24314=2 なので実数解をもたない。 ab=1/2,すなわちa=b1/2のとき,(b12)2+2b22b=0 より 3b23b+14=0 となる。これを解くと b=3±66=12±66 である。さらにa=b1/2c=bだから(a,b,c)=(66,12+66,12+66)または(a,b,c)=(66,1266,1266)である。

よって求める値は(66,12+66,12+66),(66,1266,1266)である。

別解

解法2

方針

2球面の交円を含む平面と、切断円の条件から得る2平面を先に求める。各候補平面と交円の交点を連立し、解の有無を幾何的に判定する。

解答

2球面の方程式の差から、その交円は平面b=c上にある。この平面上で球面方程式を整理するとa2+2(b12)2=12.(1)一方、S0 の半径は 1/2、切断円の半径は 2/4 である。
したがって中心 P と平面 xz=0 の距離は(12)2(24)2=24.(a,b,b) とこの平面の距離は ab/2 だからab=12.(2)a=b+1/2 を (1) に代入すると3b2b+14=0となり、判別式が 2 なので交点はない。
a=b1/2 を代入すると3b23b+14=0,よってb=12±66.a=b1/2, c=b を戻せば(a,b,c)=(66,12+66,12+66)または(a,b,c)=(66,1266,1266).

総評

2つの球面条件と平面切断の半径条件を連立する空間図形の座標問題。難度は標準上位で,目安時間は18分から22分程度。最初に2つの球面方程式を引いてb=cを得ると,未知数が大きく減る。次の山場は,切り口の円の半径から中心と平面の距離を出すところで,球の半径,切断円の半径,中心から平面までの距離が直角三角形を作ることを明記したい。最後のab=1/2では2つの場合を両方調べ,一方が実数解をもたないことまで書くと取りこぼしがない。

球の平面切断を中心距離へ変換し、交円と2本の平面の交点として候補を漏れなく判定した。

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出典: 京都大学 1994年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。