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京都大学 1994年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第3問

xy平面上で,円C:x2+y2=1の外部にある点P(a,b)を考える。

Pから円Cに引いた2つの接線の接点をQ1Q2とし,線分Q1Q2の中点をQとする。

Pが円Cの外部で,x(xy+1)<0を満たす範囲にあるとき,点Qの存在する範囲を図示せよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安20

図形と方程式 接線・法線座標設定軌跡必要十分条件

方針

接点弦の方程式 ax+by=1 を導き、その中点が原点からこの直線へ下ろした垂線の足であることを使う。Q=(u,v) とすると P=(u,v)/(u2+v2) となるため、外部条件と不等式を u,v に移す。

解答

Q1=(x1,y1) を接点とする。半径 OQ1 と接線 PQ1 は直交するからx1(ax1)+y1(by1)=0である。x12+y12=1 より ax1+by1=1 を得る。Q2 も同じ式を満たすので、接点弦 Q1Q2ax+by=1 である。

その中点 Q は円の中心から接点弦へ下ろした垂線の足である。Q=(u,v) とおくと(u,v)=1a2+b2(a,b)であり、逆に(a,b)=1u2+v2(u,v)となる。P が円の外部にある条件 a2+b2>10<u2+v2<1に対応する。

さらに a(ab+1)<0 に上式を代入し、正数 (u2+v2)2 を掛けるとu{uv+u2+v2}<0を得る。したがって求める範囲は単位円の内部から原点を除いた部分のうち{u>0,v>u+u2+v2,u<0,v<u+u2+v2を満たす領域である。境界は u=0 と、u2+v2+uv=0すなわち中心 (1/2,1/2)、半径 1/2 の円であり、いずれの境界も含まない。単位円内で、u>0 側ではこの円の上側、u<0 側ではこの円の下側を図示すればよい。

別解

解法2

方針

写像 PQ を単位円に関する反転とみなす。境界の直線2本を反転して、Q 平面で直線と円に移し、試験点で不等号側を決める。

解答

接点弦 Q1Q2ax+by=1である。その中点 Q=(u,v) は原点からこの直線への垂線の足だから(u,v)=(a,b)a2+b2.すなわち PQ は単位円に関する反転であり、(a,b)=(u,v)u2+v2.(1)円外の点は0<u2+v2<1へ移る。

もとの領域の境界は a=0ab+1=0 である。
前者は反転後も u=0 である。後者へ (1) を代入するとuvu2+v2+1=0,すなわちu2+v2+uv=0.(2)これは中心 (1/2,1/2)、半径 1/2 の円である。

不等式自体はu{uv+u2+v2}<0へ移る。したがって求める範囲は、開単位円から原点を除いた部分のうち{u>0,v>u+u2+v2,u<0,v<u+u2+v2を満たす領域である。直線 u=0、円 (2)、単位円周、原点はいずれも含まない。

総評

接点弦と反転型の座標対応を見抜く難問で、目安は20分。外部条件が開単位円に移ること、不等号を正の量で払って向きを変えないこと、境界を含めないことが採点上重要である。

接点弦の中点が反転像になることから境界を直線と円へ移した。単位円周・2境界・原点はいずれも含まない。

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出典: 京都大学 1994年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。