方針
赤い札の持ち主だけを状態として追う。3の倍数が出る確率は,その他の目が出る確率はなので,赤札がのどこにあるかで次の状態を書き分ける。(2)では3本の漸化式をそのまま解くより,合計を使ってだけの漸化式に落とすとよい。偶数番目と奇数番目で初期値が違うため,2つの等比数列として整理する。
解答
(1)
3の倍数の目はの2通りなので,その確率はである。その他の目が出る確率はである。
赤い札がにある状態から,次に赤い札がに残ることはない。赤い札がにあるとき,3の倍数が出ればとが交換して赤い札はへ移り,その他の目ならとの交換なので赤い札はに残る。赤い札がにあるとき,その他の目なら赤い札はへ移り,3の倍数ならに残る。
したがって であり,さらに である。
(2)
初めは赤い札をが持っているので である。また1回後にはは必ず赤い札を失うので である。
(1) の式から,をだけで表す。まず である。ここへ を代入するとである。常にだから となる。したがって である。
偶数番目について,とおくと であり, である。よって なので である。
奇数番目について,とおくと同じく であり, である。したがって となり, を得る。
別解
解法2
方針
2回の交換を1組として、赤札が に戻る確率を現在位置ごとに求める。これにより の漸化式を直接作り、偶数列・奇数列を解く。
解答
(1)
赤札の現在位置から次の位置を追えば(2)
2回後に赤札が にある確率を考える。
現在 にあるときは、 または
だから現在 にあるときは の確率 、
現在 にあるときは の確率 である。
したがってよって を用いると
総評
3状態の確率漸化式を,目的のだけの2段漸化式へ圧縮する問題。難度は標準上位で,目安時間は20分から25分程度。(1)は赤札が今どこにあるかを場合分けして,交換される相手を正確に追うことが大切である。(2)ではを使うとにまとまり,偶数列と奇数列を別々に解けばよい。初期値,を混同すると符号が逆になる。別解の2回まとめは,遷移の意味を確認しながら短く処理できる。
1段の状態遷移と2段遷移の2経路で を確認し、偶数・奇数の初期値を分けた。