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京都大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

(1,1)を通る
だ円E:E={(x,y)x2a2+y2b2=1} (a,b>0)
1次変換f=(1101)で移した集合をCとする.

(1) t<2ならば,直線x=tは異なる2点A1A2Cと交わることを示せ.

(2) t<2t2b2とする.
(1)のA1A2とそれぞれ同じy座標をもつ点B1B2 (B1A1,B2A2)C上にあることを示し,
線分の長さの比B1B2A1A2を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

行列図形と方程式 座標設定文字消去、計算整理

方針

変換後の点を (x,y) とすると、元の点は (x+y,y) である。そこで C の方程式を作り、α=1/a2, β=1/b2 とおいて α+β=1 を利用する。(1)は x=t を代入した二次方程式の判別式、(2)は同じ y 座標を保って横方向のもう一つの交点を根と係数の関係で求める。

解答

f で移った点を (x,y) とする。行列(1101)は元の点 (X,Y)(x,y)=(XY,Y) に移すので、逆に (X,Y)=(x+y,y) である。したがって C の方程式は (x+y)2a2+y2b2=1 である。

また、点 (1,1)E 上にあるから 1a2+1b2=1 である。以下 α=1a2,β=1b2 とおくと、α+β=1 である。

(1) x=tC の方程式に代入すると α(t+y)2+βy2=1 である。α+β=1 を用いて整理すると y2+2αty+αt21=0 となる。これは y についての二次方程式であり、その判別式は Δy=(2αt)24(αt21)=4(1αβt2) である。

ここで α,β>0 かつ α+β=1 だから αβ14 である。t<2 より αβt2<1 となるので、Δy>0 である。したがって直線 x=tC と異なる2点で交わる。

(2)

(1) の2点を Ai=(t,yi)(i=1,2) とおく。y=yi として C との交点を調べると α(x+yi)2+βyi2=1 である。これは x についての二次方程式で、解の一つは x=t である。解の和は 2yi だから、もう一つの解は 2yit である。よって同じ y 座標をもつもう一つの点は Bi=(t2yi,yi) である。

この点が Ai と一致するのは t2yi=t すなわち yi=t のときである。これを x=t の方程式に代入すると α(tt)2+βt2=1 より t2=b2 となる。いま t2b2 であるから、BiAi がいえる。

さらに y1y2 であるから A1A2=y1y2 である。一方 B1B2=(2(y1y2), y1y2) なので B1B2=4(y1y2)2+(y1y2)2=5y1y2 である。したがって B1B2A1A2=5 である。

せん断後の楕円と2本の弦

別解

解法2

方針

変換後の楕円上で、同じ y 座標をもつ相手の点を与える一次写像
T(x,y)=(x2y,y) を作る。縦の弦 A1A2 にこの写像を作用させ、
差ベクトルの長さの変化から比を直接読む。

解答

α=1/a2, β=1/b2 とおく。点 (1,1)E 上だからα+β=1.せん断後の集合 Cα(x+y)2+βy2=1で表される。

(1)

x=t を代入するとy2+2αty+αt21=0.判別式は4(1αβt2)である。αβ1/4 かつ t<2 より正なので、
相異なる2交点 A1,A2 をもつ。

(2)

C の方程式を x の二次方程式とみると、同じ y に対する
2つの x 座標の和は 2y である。したがってT(x,y)=(x2y,y)C 上の点を、同じ y 座標をもつもう一つの点へ移す。
Ai=(t,yi) とすれば Bi=T(Ai) である。

T(Ai)=Ai となるのは yi=t のときであり、これを
C の式へ代入すると βt2=1、すなわち t2=b2
となる。仮定により BiAi である。

最後にA1A2=(0,y2y1),B1B2=(2(y2y1),y2y1).よってB1B2A1A2=(2)2+12=5.

総評

せん断変換された楕円を、座標方程式に戻して処理する問題。難度は高めで、目安時間は25分前後。C の方程式を作る段階で逆変換 (x,y)(x+y,y) を取り違えないことが第一関門である。(1)は 1/a2+1/b2=1 から判別式を正にする問題、(2)は同じ y 座標での二次方程式のもう一つの根を使う問題として読むと整理しやすい。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 京都大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。