方針
一次式を係数で直接扱うより、区間の両端の値, に置き換える。最大値は、積分はとなるので、求める定数はその比の最大値である。ならとして上で分母を最小にすればよい。最後に等号を与える端点値を示し、より小さくできないことも確認する。
解答
とおく。するとは、で、でをとる一次式である。逆に、任意の実数に対して, とすればよいので、で考えても一般性を失わない。
一次式の絶対値の最大は端点で起こるから である。また より のときは両辺とも0なので問題ない。以下、とする。 の場合を考える。であり、とおくと である。このときである。において だから、最小値はである。よってこの場合の比の最大値は である。 の場合も、とを入れ替えれば同じ議論により比の最大値は4である。したがって、すべてのについて が成り立つ。
一方、例えば, とすると、かつであり、上の比はちょうど4になる。したがってを4より小さくすることはできない。求める最小値は である。
別解
解法2
方針
一次式の端点値を と置く。積分値を端点値で表した後、最大値が の場合と の場合に分け、倍した積分との差を完全平方へ直す。等号を実現する端点値も同時に読み取り、最良定数であることを一度に示す。
解答
端点値をと置く。このときであり、まず の場合、 の場合も従ってすべての に対してが成り立つ。
一方、と取れば で、(1)の積分値は となる。従って比はちょうど4であり、4より小さい定数では不等式が成り立たない。よって最小の は
総評
最良定数を求める積分不等式で、発想はやや難しいが計算は整理できる。目安時間は20分前後。のまま微分するより、一次式の端点値に変えるのが本問の核心である。答案では「で成り立つ」だけでなく、「比が4になる例があるのでそれ未満は不可」まで書いて最小性を保証する必要がある。平方完成の第2解法は、十分性と等号条件を短く確認できるので見直しにも有効である。