方針
まず定義域 を確認し、両辺の差を一つの分数にまとめて因数分解する。分子分母はいずれも だけで表されるため、 とおいて符号表を作る。 の特別な場合を先に処理し、その後は と の大小、さらに の符号で根の並びを決める。
解答
与えられた式が定義されるためには でなければならない。
左辺の2項をまとめるとである。また右辺はである。したがって「左辺 右辺」は と同値である。通分すると であり、分子の和は である。よって求める不等式は と同値である。
まず の場合を調べる。 なのでこの場合は であり、 となる。すると両辺の差は常に で、厳密な不等式は成り立たない。したがって解はない。
以下、 とする。 とおくと であり、符号を調べるべき式は である。
(i) のとき。
このとき 、また である。したがって が必要十分である。 なので である。すなわち である。
(ii) のとき。 とおくと で、 より である。符号を の区間で調べると、正になるのは である。したがって である。
(iii) のとき。
このとき 、また である。よって分母が負であればよい。 だから であり、 である。
(iv) のとき。 とおくと、今度は である。符号を調べると正になるのは である。したがって である。
以上が求める範囲である。すべての不等号は厳密であり、 はもともと定義域から除かれている。
別解
解法2
方針
通分後に と置き、零点 の並びを1枚の符号表にする。係数 の符号も含めて4場合を表形式で読み取る。
解答
定義域はである。両辺の差を通分するととなる。
なら、 より であり、分子が0になるので解はない。
以下 とし、 とおく。調べる式はである。零点と極を小さい順に並べて符号を読むと、次の表を得る。従って答えはである。すべて厳密不等号であり、定義されない点も含まれない。
総評
一般係数の有理式不等式で、想定時間は25分程度。通分後に だけの式へ落ちるところが核心で、ここまでを丁寧に書けば後半は符号表の問題になる。 では となって差が0になるため、通常の場合分けに混ぜない方が安全である。 のときは が と の間に入るので、 と の大小によって並びが逆になる点が最も誤りやすい。