方針
整数係数のモニック多項式で定数項が1なので、整数解は有理根定理により に限られる。重複込みで2つの整数解があるため、整数解の組は の3通りだけである。それぞれについて残りの2次因子を整数係数のモニック2次式として書き、残り2解が虚数になる条件を判別式 で調べる。
解答
は最高次係数1、定数項1の整数係数多項式である。したがって整数解 があれば、 は定数項1の約数でなければならない。よって整数解は に限られる。
重複も込めて2つの整数解をもつので、整数解の組は の3通りである。
まず整数解が と の場合を考える。このとき と書ける。残りの2解は の解であるが、この判別式は なので2つの実数解をもつ。したがって残りの2つが虚数であるという条件を満たさない。
次に、整数解がともに の場合を考える。このとき と書ける。係数が整数であるため は整数である。残りの2解が虚数であるためには、 の判別式が負であればよい。すなわち である。 は整数だから である。展開すると なので、 を得る。
最後に、整数解がともに の場合を考える。このとき と書ける。同じく残りの2解が虚数である条件は であり、 である。また だから、 を得る。
以上より求める値は である。
別解
解法2
方針
2つの整数根を とする。定数項と最高次係数がともに1なので
はそれぞれ である。残り2根は非実共役で積が正だから、
全4根の積が1であることと合わせて が必要になる。
あとは残る2次因子の判別式だけを調べる。
解答
整数根を とする。有理根定理より残りの2根を とすると、 である。一方、4根の積は定数項1に等しいのでしたがって 、すなわち または である。
残りの因子は、定数項から と書ける。
の係数が整数であることから も整数である。
その2根が非実である条件はしたがって である。
のときを展開して のときより以上の6組がすべてである。
総評
難度は10段階中5、計算量は4。目安時間は14分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。
整数根を に絞った後、非実共役根の積が正であるため混合組を除外できる。判別式の厳密不等号と整数 の列挙が答案の核である。
採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。