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京都大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

nを2以上の整数とする.
実数a1,a2,,anに対し,S=a1+a2++anとおく.
k=1,2,,nについて,不等式1<Sak<1が成り立っているとする.
a1a2anのとき,すべてのkについてak<2が成り立つことを示せ.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安18

方程式・不等式論証・証明 不等式評価、範囲評価、計算整理

方針

Tk=Sak と置くと、仮定は 1<Tk<1 である。さらに a1an なので、T1Tn となる。Tk=(n1)Sから STk で表し、最大の an=STn と最小の a1=ST1 だけを評価すれば、すべての ak(2,2) に入る。

解答

Tk=Sak(k=1,2,,n) とおく。仮定より 1<Tk<1 である。

またk=1nTk=k=1n(Sak)=nSS=(n1)Sであるから S=T1+T2++Tnn1 である。

さらに a1a2an より、Tk=Sak は逆順に並ぶので T1T2Tn である。

まず最大の項 an を評価する。an=STn=T1++Tnn1Tn=T1++Tn1(n2)Tnn1.ここで T1,,Tn1<1 であり、また Tn>1 だから Tn<1 である。したがって T1++Tn1(n2)Tn<(n1)+(n2)=2n3 となる。よって an<2n3n1<2 である。

次に最小の項 a1 を評価する。a1=ST1=T2++Tn(n2)T1n1.ここで T2,,Tn>1 であり、また T1<1 だから (n2)T1>(n2) である。したがって T2++Tn(n2)T1>(n1)(n2)=(2n3) となる。よって a1>2n3n1>2 である。

以上から、任意の k について 2<a1akan<2 である。したがって ak<2(k=1,2,,n) が成り立つ。

別解

解法2(最大項と最小項の差から示す)

方針

仮定を「各項を1つ除いた和が (1,1) に入る」と読む。
最小項を除いた和と最大項を除いた和の差から
ana1<2 を得る。
端の項の符号で分けると、上下の評価が短く示せる。

解答

仮定は、すべての k に対して1<jkaj<1ということである。特に、最小項 a1 を除いた和と
最大項 an を除いた和を比較するとj=2naj<1,j=1n1aj>1.両式の差からana1<2を得る。

まず a10 ならan<a1+22.a1>0 なら全項が正であり、j=2naj<1an が含まれるので an<1<2 である。
したがって常に an<2 である。

次に an0 ならa1>an22.an<0 なら全項が負であり、j=1n1aj>1a1 が含まれる。
他の項も負だからa1>j=1n1aj>1>2.よって常に a1>2 である。

以上より2<a1akan<2だから、すべての k について ak<2 が成り立つ。

総評

難度6、計算量4。補集合和 Sak を新しい変数にする発想が中心である。採点上は、Tk の大小が ak と逆になること、Tk=(n1)Sから S を表せること、最大項と最小項だけを評価すれば十分であることを順に示す必要がある。厳密な不等号 1<Tk<1 を使うため、結論も <2>2 と厳密になる。目安は18分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、端点・等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 京都大学 2001年度 前期 数学 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。