弦 AB の方程式を出し、弦と放物線の縦方向の差を (x−a)(b−x) と因数分解する。囲まれた面積 s はこの差の積分で求める。三角形 ABP の面積は、底辺 AB と点 P から直線 AB までの距離で表すが、底辺の長さと垂直距離の係数が打ち消し合うため、同じ縦方向の差を使って S(P) を書ける。
解答
点 A(a,a2)、B(b,b2) を通る直線の傾きは b−ab2−a2=a+b である。したがって直線 AB の方程式は y−a2=(a+b)(x−a) すなわち y=(a+b)x−ab である。 a≦x≦b では、直線 AB と放物線 y=x2 の縦方向の差は (a+b)x−ab−x2=(x−a)(b−x) である。よって、線分 AB と放物線で囲まれた図形の面積は s=∫ab(x−a)(b−x)dx である。u=x−a とおくと b−x=(b−a)−u なので s=∫0b−au{(b−a)−u}du=[2(b−a)u2−3u3]0b−a=6(b−a)3である。
次に点 P(t,t2) をとる。直線 AB と点 P との縦方向の差は (a+b)t−ab−t2=(t−a)(b−t) である。直線 AB の傾きは a+b だから、点 P から直線 AB までの距離は 1+(a+b)2(t−a)(b−t) である。また AB=(b−a)1+(a+b)2 である。したがって三角形 ABP の面積はS(P)=21⋅(b−a)1+(a+b)2⋅1+(a+b)2(t−a)(b−t)すなわち S(P)=21(b−a)(t−a)(b−t) である。 a<t<b において、積 (t−a)(b−t) は (t−a)(b−t)=−(t−2a+b)2+4(b−a)2 と書けるので、t=(a+b)/2 のとき最大値 (b−a)2/4 をとる。よって S=21(b−a)⋅4(b−a)2=8(b−a)3 である。
L=b−a>0 とし、u=Lx−aとおく。弦 AB と放物線の縦の差は(x−a)(b−x)=L2u(1−u).また dx=Ldu だから、弓形の面積はs=L3∫01u(1−u)du=6L3.点 P に対応する値を u とすると、三角形 ABP の面積は、弦の長さと垂直距離の傾き因子が打ち消し合うのでS(P)=2L⋅L2u(1−u)=2L3u(1−u).u(1−u)=41−(u−21)2より最大値は 1/4 である。従ってS=8L3.よってs:S=61:81=4:3.
総評
放物線と弦に関する面積を、同じ二次式で二通りに読む問題で、想定時間は18分程度。直線 AB と放物線の差が (x−a)(b−x) になることを見つけると計算が安定する。三角形面積では、縦方向の差をそのまま高さと思い込むと危険だが、底辺 AB の長さと垂直距離の分母が打ち消し合うため、結果として (b−a)/2 倍になる。比を求める問題なので、最後に共通因子 (b−a)3 が消えることまで整えて書きたい。