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京都大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

xy平面上で放物線y=x2上に2点A(a,a2)B(b,b2) (a<b)をとり,
線分ABと放物線で囲まれた図形の面積をsとする.
P(t,t2)を放物線上にとり,三角形ABPの面積をS(P)とする.
ta<t<bの範囲を動くときのS(P)の最大値をSとするとき,sSの比を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

積分図形と方程式 面積計算微分による最大最小、計算整理

方針

AB の方程式を出し、弦と放物線の縦方向の差を (xa)(bx) と因数分解する。囲まれた面積 s はこの差の積分で求める。三角形 ABP の面積は、底辺 AB と点 P から直線 AB までの距離で表すが、底辺の長さと垂直距離の係数が打ち消し合うため、同じ縦方向の差を使って S(P) を書ける。

解答

A(a,a2)B(b,b2) を通る直線の傾きは b2a2ba=a+b である。したがって直線 AB の方程式は ya2=(a+b)(xa) すなわち y=(a+b)xab である。 axb では、直線 AB と放物線 y=x2 の縦方向の差は (a+b)xabx2=(xa)(bx) である。よって、線分 AB と放物線で囲まれた図形の面積は s=ab(xa)(bx)dx である。u=xa とおくと bx=(ba)u なので s=0bau{(ba)u}du =[(ba)u22u33]0ba=(ba)36である。

次に点 P(t,t2) をとる。直線 AB と点 P との縦方向の差は (a+b)tabt2=(ta)(bt) である。直線 AB の傾きは a+b だから、点 P から直線 AB までの距離は (ta)(bt)1+(a+b)2 である。また AB=(ba)1+(a+b)2 である。したがって三角形 ABP の面積はS(P)=12(ba)1+(a+b)2(ta)(bt)1+(a+b)2すなわち S(P)=12(ba)(ta)(bt) である。 a<t<b において、積 (ta)(bt)(ta)(bt)=(ta+b2)2+(ba)24 と書けるので、t=(a+b)/2 のとき最大値 (ba)2/4 をとる。よって S=12(ba)(ba)24=(ba)38 である。

したがって s:S=(ba)36:(ba)38=4:3 である。

別解

解法2

方針

区間を u=(xa)/(ba) で長さ1へ正規化する。放物線と弦の差は (ba)2u(1u) となり、弓形面積と最大三角形面積の共通倍率を消して比だけを求める。

解答

L=ba>0 とし、u=xaLとおく。弦 AB と放物線の縦の差は(xa)(bx)=L2u(1u).また dx=Ldu だから、弓形の面積はs=L301u(1u)du=L36.P に対応する値を u とすると、三角形 ABP の面積は、弦の長さと垂直距離の傾き因子が打ち消し合うのでS(P)=L2L2u(1u)=L32u(1u).u(1u)=14(u12)2より最大値は 1/4 である。従ってS=L38.よってs:S=16:18=4:3.

総評

放物線と弦に関する面積を、同じ二次式で二通りに読む問題で、想定時間は18分程度。直線 AB と放物線の差が (xa)(bx) になることを見つけると計算が安定する。三角形面積では、縦方向の差をそのまま高さと思い込むと危険だが、底辺 AB の長さと垂直距離の分母が打ち消し合うため、結果として (ba)/2 倍になる。比を求める問題なので、最後に共通因子 (ba)3 が消えることまで整えて書きたい。

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出典: 京都大学 1998年度 前期 文系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。