方針
(1) u=cosθで多項式積分にする。(2) 曲線と直線y=xに挟まれた半分の領域を回転し、微小面積の回転でできる殻を積分する。最後に同じ置換で得たI2,I3の式と照合する。
解答
(1)
u=cosθとおくとsin3θdθ=(1−u2)sinθdθ=−(1−u2)du,cos2θ=2u2−1.従ってI2=∫1/21(2u2−1)2(1−u2)du.展開して積分するとI2=[−74u7+58u5−35u3+u]1/21=10538−262.(2)
曲線は直線y=xについて対称である。0≦θ≦π/4側の領域だけを直線y=xの周りに1回転すれば、求める立体を重複なく得る。極座標の微小面積はρdρdθで、点(ρ,θ)から回転軸までの距離はρsin(4π−θ)である。従って円筒殻の考え方によりV=2π∫0π/4∫0sin2θρsin(4π−θ)ρdρdθ=32π∫0π/4sin32θsin(4π−θ)dθ.ϕ=4π−θとおくとsin2θ=cos2ϕだからV=32πJ,J=∫0π/4cos32ϕsinϕdϕ.ここで(1)と同じくu=cosϕとおいて展開するとI2=10538−105252,I3=−31594+3152136,J=−359+35216.これらからJ=29I3+3I2である。従ってV=32πJ=32π(29I3+3I2)=3πI3+2πI2.
別解
解法2
方針
対称軸の片側を極座標の円筒殻として回すところまでは幾何的に導く。得られた補助積分 J と I2,I3 は同じ置換で多項式積分にし、数値を省略せず照合する。
解答
(1)
u=cosθ とおくとI2=∫1/21(2u2−1)2(1−u2)du.展開してI2=[−74u7+58u5−35u3+u]1/21=10538−262.(2)
曲線 r=sin2θ は y=x について対称である。その片側0≦θ≦4π,0≦ρ≦sin2θだけを軸の周りに回す。微小面積 ρdρdθ の回転半径はρsin(4π−θ)なので、円筒殻によりV=32π∫0π/4sin32θsin(4π−θ)dθ.ϕ=π/4−θ とおきJ=∫0π/4cos32ϕsinϕdϕとすれば V=2πJ/3 である。
u=cosϕ によって3つの積分を同じ区間 [1/2,1] の多項式積分へ直すとI2=10538−105252,I3=−31594+3152136,J=−359+35216.直接整理してJ=29I3+3I2.従ってV=32πJ=3πI3+2πI2.
総評
難度8、計算量8。回転軸が領域を横切るため、対称軸の片側だけを殻として回すことが重要である。極座標の面積要素と回転半径を別々に入れ、最後は3つの積分を同じ置換で多項式化して恒等式を厳密に照合した。
冊子PDFで見る京大の積分の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1998年度 後期 理系 第6問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。