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京都大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第5問

自然数abcについて,等式a2+b2=c2が成り立ち,かつabは互いに素とする.
このとき,次のことを証明せよ.

(1) aが奇数ならば,bは偶数であり,したがってcは奇数である.

(2) aが奇数のとき,a+c=2d2となる自然数dが存在する.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安20

整数論証・証明 偶奇性、最大公約数、素因数分解

方針

(1) 平方数の4を法とする余りで偶奇を決める。(2) c2a2=b2 を半分ずつに因数分解し、互いに素な二数の積が平方数であることを使う。

解答

(1) a が奇数ならa21(mod4).もし b も奇数ならc2=a2+b22(mod4)となるが、平方数の4での余りは0または1なので矛盾する。従って b は偶数である。するとc2=a2+b21(mod4)だから c は奇数である。

(2) gcd(a,b)=1 かつ c2=a2+b2 よりgcd(a,c)=1である。実際、a,c の公約数は c2a2=b2 も割るため、a,b の公約数になる。

(1) より a,c は奇数、b は偶数である。そこでU=c+a2,V=ca2とおく。c>a>0 なので U,V は自然数であり、UV=c2a24=(b2)2.また U,V の公約数は U+V=cUV=a をともに割るのでgcd(U,V)=1.互いに素な二つの自然数の積が平方数なら、それぞれが平方数である。従ってある自然数 d が存在してU=d2.すなわちa+c=2d2である。

別解

解法2

方針

原始ピタゴラス数の標準表示を、この問題に必要な部分だけ因数分解から導く。互いに素な (c+a)/2,(ca)/2 の積が平方数なのでそれぞれ平方数となり、a=m2n2,c=m2+n2 を得る。

解答

(1)
a が奇数なら a21(mod4) である。b も奇数ならc22(mod4)となり不可能だから、b は偶数である。従って c21(mod4)c は奇数である。

(2)
gcd(a,b)=1 から gcd(a,c)=1 でもある。そこでU=c+a2,V=ca2と置くとUV=(b2)2.U,V の公約数は U+V=cUV=a を割るので gcd(U,V)=1 である。互いに素な積が平方数なら各因子の素因数指数は全て偶数だからU=m2,V=n2となる自然数 m,n が存在する。従ってa=m2n2,c=m2+n2.特にa+c=2m2.よって d=m と取ればよい。

総評

難度6、計算量4。第(2)問では単に因数分解するだけでなく、二因子が互いに素であることを示すことで各因子が平方数と結論できる。 答案では条件の必要性・十分性、端点または等号成立条件まで明記した。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 京都大学 1999年度 後期 文系 第5問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。