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京都大学 2000年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

xy平面上の点でx座標、y座標がともに整数である点を格子点という.
akは整数でa2とし,直線L:ax+(a2+1)y=kを考える.

(1) 直線L上の格子点を1つ求めよ.

(2) k=a(a2+1)のとき,x>0y>0の領域に直線L上の格子点は存在しないことを示せ.

(3) k>a(a2+1)ならば,x>0y>0の領域に直線L上の格子点が存在することを示せ.

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

整数図形と方程式 ユークリッドの互除法、存在証明、範囲評価

方針

係数 aa2+1 が互いに素であることから一つの整数解を作り、全整数解を一つの整数パラメータで表す。正の解の存在は、そのパラメータが入る開区間の長さで判定する。

解答

(1) a(ak)+(a2+1)k=kだから(x,y)=(ak,k)は直線 L 上の格子点である。

また gcd(a,a2+1)=1 なので、直線 L 上の格子点はすべてx=ak+(a2+1)t,y=kat(t は整数)と表される。

(2) k=a(a2+1) のときx=(a2+1)(ta2),y=a(a2+1t).従って x>0 なら t>a2y>0 なら t<a2+1 でなければならない。この二つを同時に満たす整数 t は存在しない。よって正の領域に格子点は存在しない。

(3) 一般形において x>0, y>0 となる条件はaka2+1<t<kaである。この開区間の長さはkaaka2+1=ka(a2+1).仮定 k>a(a2+1) より、この長さは1より大きい。長さが1より大きい開区間には必ず整数が一つ以上含まれるから、その整数を t に選べば x>0, y>0 を満たす格子点が得られる。

別解

解法2(床関数による格子点の構成)

方針

(1) で1個の整数解を作り、互いに素な係数から全整数解を媒介表示する。
(3)では正値条件が与える開区間に、床関数で具体的な整数を1つ構成する。

解答

(1) a(ak)+(a2+1)k=kだから(x,y)=(ak,k)は格子点である。また gcd(a,a2+1)=1 より、すべての整数解はx=ak+(a2+1)t,y=kat(tZ)と表される。

(2)
x>0, y>0 のためにはaka2+1<t<ka.k=a(a2+1) なら、この区間はa2<t<a2+1となり、整数 t を含まない。

(3)
k>a(a2+1) ならkaaka2+1=ka(a2+1)>1.ここでt=aka2+1+1と選ぶと、左側の不等式は明らかに成り立つ。さらに区間の長さが1より大きいのでtaka2+1+1<ka.従ってこの t に対応する x,y はともに正であり、
求める格子点が存在する。

総評

難度7、計算量5。第(2)問の境界では許されるパラメータ区間の長さがちょうど1、第(3)問では1を超えるという差が本質である。 答案では結論だけでなく、等号・端点・定義域を明示し、各変形の根拠が追える構成にした。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2000年度 後期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。