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京都大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第4問

3次関数y=x3+kxのグラフを考える.
連立不等式{y>xy<1が表す領域をAとする.
Aのどの点からも上の3次関数のグラフに接線が3本引けるための,kについての必要十分条件を求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

微分図形と方程式方程式・不等式 接線・法線必要十分条件、範囲評価

方針

(X,Y) を通る接線の接点を t とし、t の三次方程式を作る。3本の接線が引ける条件を極大値・極小値の符号で表し、領域 A の全点で成り立つ k の範囲を求める。

解答

曲線をf(x)=x3+kxとする。接点の x 座標を t とすると、接線はy=(3t2+k)x2t3である。従って点 (X,Y) を通る接線の本数はP(t)=2t33Xt2+YkX=0の異なる実数解の個数に等しい。

領域 AY>X,Y<1であり、従って必ず X>1 である。P(t)=6t(tX) なので、X>1 のもとで Pt=0 で極大、t=X で極小となる。相異なる3実根をもつための必要十分条件はP(0)>0,P(X)<0,すなわち0<YkX<X3である。

これがすべての X>1, X<Y<1 で成り立つ条件を調べる。まずYkX>0が全域で成り立つには、YX に近づけて考えることにより(k+1)X0,すなわちk1が必要十分である。境界 k=1 でも Y>X なので不等号は厳密である。

次にYkX<X3が全域で成り立つには、Y1 に近づけて1kXX3がすべての X>1 で成り立てばよい。これはk(X2+1X)がすべての X>1 で成り立つことと同値である。X2+1/XX>1 で増加し、その下限は2だからk2である。k=2 のときも X>1 では X32X+1>0 なので問題ない。

以上より必要十分条件は2k1である。

別解

解法2

方針

接点を t とする三次方程式について、極値の大小を述べる代わりに、3実根が (,0),(0,X),(X,) に1つずつ入るための符号条件を使う。領域の境界へ近づけて k の必要十分条件を絞る。

解答

(X,Y)A を通り、t を接点とする接線条件はP(t)=2t33Xt2+YkX=0.A では X>1 でありP(t)=6t(tX).三次方程式が相異なる3実根をもつことは、根が(,0),(0,X),(X,)に1つずつ入ることと同値である。その符号条件はP(0)>0,P(X)<0,すなわち0<YkX<X3.これが全ての X>1,X<Y<1 で成り立つ条件を求める。左側は YX+0 としてk1.右側は Y10 として1kXX3    k(X2+1X).X>1X2+1/X>2 かつ下限が2だからk2.端点でも領域の不等号が厳密なので、必要十分条件は2k1である。

総評

難度8、計算量7。接線3本の条件は接点パラメータの三次方程式が3実根をもつ条件である。領域の境界が開いているため、(k=-2,-1) も含まれる。 答案では条件の必要性・十分性、端点または等号成立条件まで明記した。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

冊子PDFで見る京大の微分の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 1999年度 後期 文系 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。