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京都大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

円に内接する四角形ABPCは次の条件(イ),(ロ)を満たすとする.

(イ) 三角形ABCは正三角形である.

(ロ) APBCの交点は線分BCp:1p (0<p<1)の比に内分する.

このときベクトルAPABACpを用いて表せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 座標設定円の性質ベクトル成分計算

方針

交点をまず固定する。APBC の交点を D とすると、内分比から AD=(1p)AB+pAC である。したがって P は直線 AD 上にあり、AP=λAD とおける。残る仕事は倍率 λ の決定である。A,B,C を通る円の条件を、AB,AC を基底にした係数で表し、PA に対応する解を選ぶ。最後に 0<p<1 から分母が正であることも確認する。

解答

AB=bAC=c とおく。三角形 ABC は正三角形なのでb=c,bc=bccos60=12b2である。 APBC の交点を D とする。DBCp:1p に内分するから AD=(1p)b+pc である。点 A,D,P は一直線上にあり、DA であるから、ある実数 λ を用いて AP=λ{(1p)b+pc} と書ける。

ここで、点 XA,B,C を通る円の上にある条件を求める。AX=αb+βc とする。この円は A を通るので、中心を O とすれば AX2=2AOAX と書ける。また B,C も円上にあるから2AOb=b2,2AOc=c2=b2である。したがって αb+βc2=(α+β)b2 となる。左辺を内積で計算すると αb+βc2=b2(α2+αβ+β2) だから、円周条件は α2+αβ+β2=α+β である。 P については α=λ(1p),β=λp である。これを代入すると λ2{(1p)2+p(1p)+p2}=λ である。PA なので λ0 であり、λ=1(1p)2+p(1p)+p2=1p2p+1 を得る。0<p<1 なので p2p+1=(p1/2)2+3/4>0 であり、分母は0にならない。

よってAP=(1p)AB+pACp2p+1である。

別解

解法2(座標と円の方程式)

方針

座標を置き、円の方程式と直線 AD の媒介表示を直接連立する。
内分点 D の座標を先に求めれば、未知量は直線上の倍率 s だけになる。
s=0 は点 A を表すため除き、もう一つの交点 P に対応する値を選ぶ。

解答

A=(0,0)B=(1,0)C=(1/2,3/2) とおく。このとき
ABC は正三角形であり、3点 A,B,C を通る円はx2+y2=x+y3である。

BCp:1p に内分する点を D とするとD=(1p)B+pC=(1p2,3p2).P は直線 AD 上にあるから、ある実数 s を用いてP=sD=(s(1p2),s3p2)と書ける。これを円の方程式へ代入するとs2{(1p2)2+3p24}=s(1p2+p2).中括弧の中は p2p+1 であるからs{s(p2p+1)1}=0.s=0 は点 A を表す。求めるもう一つの交点 P ではs=1p2p+1.したがってAP=sAD=(1p)AB+pACp2p+1.p2p+1=(p12)2+34>0 なので、分母が0になることはない。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中5。目安は15分から20分。内分点で AP の方向を先に決め、円周条件で倍率だけを求めるのが最短である。係数 α,β による円の条件 α2+αβ+β2=α+β を導く部分が得点差になりやすい。比 p:1p の読み違い、P=A に対応する λ=0 を採用してしまうミス、分母 p2p+1 の正値確認漏れに注意したい。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2000年度 前期 文系・理系共通 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。