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京都大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

xyz空間内の正八面体の頂点P1,P2,,P6とベクトルvに対し,
kmのときPkPmv0が成り立っているとする.
このとき,kと異なるすべてのmに対しPkPmv<0
成り立つような点Pkが存在することを示せ.

難易度4/ 10計算量2/ 10目安5

ベクトル論証・証明 内積の利用、存在証明、図形的解釈

方針

各頂点を方向ベクトル v に射影し、その射影量を比較する。仮定 PkPmv0 は、どの2頂点も射影量が等しくないことを意味する。したがって射影量が最大の頂点を選べば、その頂点から他の頂点へ向かうベクトルの v 方向成分はすべて負になる。

解答

原点を O とし、各頂点 Pk についてtk=OPkv(k=1,2,,6)とおく。これは、頂点 Pkv 方向にどれだけ進んだ位置にあるかを表す量である。 km のときtmtk=(OPmOPk)v=PkPmvである。問題の仮定より右辺は0でないから、t1,t2,,t6 はすべて相異なる。

有限個の実数には最大値があるので、t1,t2,,t6 のうち最大のものを tk とする。このとき mk なら tm<tk であり、したがって PkPmv=tmtk<0 である。

よって、この Pk は任意の mk について PkPmv<0 を満たす。したがって条件を満たす頂点が存在する。

別解

解法2(垂直な平面を動かす)

方針

v に垂直な平面を v の向きへ平行移動する。
仮定により2頂点へ同時に触れないので、最後に触れる頂点は一意である。
他の頂点との前後関係を内積で表す。

解答

v=0 なら仮定に反するので v0 である。
v に垂直な平面を、正八面体の6頂点を通過するように
v の向きへ平行移動する。

異なる2頂点 Pk,Pm が同じ平面上にあるなら、
PkPmv に垂直となりPkPmv=0となる。これは仮定に反する。したがって各頂点を通過する時刻はすべて異なる。

最後に平面が通過する頂点を Pk とする。他の任意の頂点 Pm
Pk より v 方向の手前にあるためPkPmv<0(mk).よって条件を満たす頂点 Pk が存在する。正八面体の形そのものより、
頂点が有限個で射影値がすべて異なることが本質である。

総評

3次元図形に見えるが、本質は有限個の実数の最大値を選ぶ存在証明である。難度はやや易しめ、計算量は少なく、目安時間は8〜10分。正八面体の具体的な座標を置く必要はない。仮定が「射影量がすべて異なる」ことを意味すると気づけるかが得点の分かれ目である。内積の符号は向きの判定なので、tmtkPkPmv の対応を逆にしないよう注意したい。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、端点・等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 京都大学 2001年度 前期 数学 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。