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京都大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

実数a0<a2の範囲を動くものとする.

(1) y=xy=2ax+11aのグラフが共有点をもつようなaの範囲を求めよ.

(2) 2次方程式(2x+a1)2=a2xの複素数の範囲で考えた2つの解を
αβ(ただしαβ)とする.
このとき,βの最小値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

関数方程式・不等式 置換判別式微分による最大最小

方針

(1)t=x と置き、t0 の2次方程式が解をもつ条件へ直す。判別式だけでなく、得られる実数解が非負であることも確認する。(2)は方程式を 4x2(a2)2x+(a1)2=0 に整理し、判別式の符号で実数解の場合と共役な虚数解の場合に分ける。実数解の場合は大きい方の絶対値が少なくとも解の平均以上、虚数解の場合は絶対値が積の平方根に等しいことを使い、共通の境界 a=422 で最小になることを示す。

解答

(1) t=x(t0) とおく。すると共有点をもつ条件は t=2at2+11a を満たす t0 が存在することである。両辺に a をかけて整理すると 2t2at+a1=0 である。

この2次方程式の判別式は D1=a28(a1)=a28a+8 である。0<a2 の範囲で a28a+80 となるのは 0<a422 である。

この範囲では、方程式の解が t0 に存在することも確認しておく。解の和は a/2>0 である。0<a<1 なら解の積 (a1)/2<0 なので正の解を1つもつ。1a422 なら解の積は非負で、解の和は正であるから、実数解はともに非負である。したがって求める範囲は 0<a422 である。

(2)
与えられた方程式を展開する。 (2x+a1)2=a2x より 4x2+4(a1)x+(a1)2a2x=0 である。4(a1)a2=(a2)2 だから 4x2(a2)2x+(a1)2=0 となる。この方程式の判別式は D2=(a2)416(a1)2=a2(a28a+8) である。 a0=422 とおく。0<aa0 では D20 であり、2解は実数である。このとき2解の和は α+β=(a2)24 で、積は αβ=(a1)240 であるから、2解はともに非負である。αβ なので β は大きい方の解であり、少なくとも2解の平均以上である。よって βα+β2=(a2)28 である。0<aa0<2 だから (2a)2(2a0)2 であり、したがってβ(2a0)28=(222)28=3222である。

一方、a0<a2 では D2<0 であり、2解は共役な虚数である。したがって2解の絶対値は等しく、積の絶対値から α=β=(a1)24=a12 である。ここで a0=422>1 なので、この範囲では β=a12>a012=3222 である。

最後に a=a0 のときは判別式が0で、2解は重解である。このとき β=(a02)28=3222 となる。よって β の最小値は 3222 である。

別解

解法2(解の公式と接する境界)

方針

(1) では t=x により接する境界を直接求める。
(2)では二次方程式の解を平方根を含む形で書き、実根域と共役複素根域を
境界 a=422 でつなぐ。各域で絶対値が単調であることを確認する。

解答

(1) t=x0 とおくと、共有点条件は2t2at+a1=0である。t の二次方程式が実数解をもつ条件はa28a+80.0<a2 より0<aa0,a0=422.この範囲では解の和が正であり、積の符号も確認すれば少なくとも1つ
非負の解をもつ。従ってこれが必要十分条件である。

(2)
方程式は4x2(a2)2x+(a1)2=0となり、その解はx=(a2)2±aa28a+88.0<aa0 では2解は非負の実数で、大きい解はR(a)=(a2)2+aa28a+88(a2)28.aa0<2 より右辺は a=a0 で最小となる。

a0<a2 では2解は共役で、積から両者の絶対値はa12である。これは a とともに増加する。従って両領域を通じた最小値は
判別式が0となる a=a0 で実現し、minβ=a012=3222.重解なので α,β のどちらを大きい絶対値として選んでも同じである。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。目安は25分。第1問の判別式境界 422 が第2問の判別式境界にも現れることを見抜くと整理しやすい。第2問で無理に大きい根の式を微分しなくても、実数解なら大きい根は平均以上、虚数解なら絶対値は積の平方根、という基本事実で下から評価できる。注意点は、(1)で t0 の確認を省かないこと、(2)で a=422 の等号が最小値を実現することを明記することである。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2000年度 前期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。