方針
直線を y=mx とし、絶対値の折れ点 x=−2 の両側で交点を求める。直線の上下にある二領域の面積を積分し、0<m<2 と m>2 を分けて比を解く。
解答
直線を y=mx とする。曲線はy={−x2−2xx2+2x(x<−2),(x≧−2)である。原点以外の交点の x 座標は−(m+2),m−2である。相異なる3点で交わるためにはm>0,m=2が必要である。
曲線と直線の差を D(x) とする。直線より下側にある領域の面積は、原点と x=m−2 の間にでき、S1=6∣m−2∣3である。
まず 0<m<2 とする。このとき直線より上側の領域はx=−(m+2)からx=m−2までである。折れ点 −2 で分けて積分するとS2=2m2.従ってS2S1=12m2(2−m)3.条件 S1:S2=9:8 より2(2−m)3=27m2.左辺と右辺の比 (2−m)3/m2 は 0<m<2 で単調減少するので解は高々一つであり、代入によりm=21が解である。
次に m>2 とする。このときS2=∫−(m+2)0D(x)dx=6(m+2)3−16.しかし{(m+2)3−16}−(m−2)3=12m2>0だから S1/S2<1 であり、9/8 にはならない。
従って求める傾きは21である。
別解
解法2
方針
面積公式を得た後、比の方程式を単調性に頼らず因数分解する。0<m<2 では三次式が (2m−1)(m+4)2 に分かれるため解が直ちに定まり、m>2 は面積比較で除外する。
解答
直線を y=mx とする。原点以外の交点はx=−(m+2),x=m−2で、3点が相異なる条件は m>0,m=2 である。面積計算からS1=6∣m−2∣3.0<m<2 ではS2=2m2.従って S1:S2=9:8 は2(2−m)3=27m2.整理すると2m3+15m2+24m−16=(2m−1)(m+4)2=0.範囲内の解は m=1/2 だけである。
m>2 では6S2=(m+2)3−16,かつ6(S2−S1)=(m+2)3−16−(m−2)3=12m2>0.従って S1/S2<1 となり 9/8 にはならない。よって傾きは21である。
総評
難度8、計算量8。交点の順序が (m=2) を境に変わるため、面積式を二場合に分ける。後半は方程式を解かず比が1未満と示せる。 答案では条件の必要性・十分性、端点または等号成立条件まで明記した。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。
冊子PDFで見る京大の関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1999年度 後期 理系 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。