方針
虚軸上の解を x=ti と置く。t は実数で、t=0 も虚軸上に含まれるため、ここを別に扱う。代入後、実部と虚部を比較すると2本の条件が出る。t=0 の場合は虚部の式から a=t2−2 として実部へ代入し、u=t2≧0 の2次方程式に落として a を求める。
解答
虚軸上の複素数を解にもつとする。そこで x=ti(t は実数) とおく。
このとき x2=−t2,x3=−t3i,x4=t4 である。これを方程式 x4−x3+x2−(a+2)x−a−3=0 に代入すると t4+t3i−t2−(a+2)ti−a−3=0 である。したがって実部と虚部を比較して t4−t2−a−3=0 および t3−(a+2)t=0 を得る。後者は t(t2−a−2)=0 である。
まず t=0 の場合、実部の式は −a−3=0 となるので a=−3 である。実際、このとき x=0 は方程式の解である。
次に t=0 とする。このとき t2−a−2=0 より a=t2−2 である。これを実部の式に代入すると t4−t2−(t2−2)−3=0 すなわち t4−2t2−1=0 である。 u=t2 とおくと u≧0 であり、u2−2u−1=0 を満たす。したがって u=1±2 であるが、1−2<0 は u=t2≧0 に反する。よって u=1+2 である。このとき a=t2−2=u−2=2−1 である。
以上より、求める実数 a は a=−3,2−1 である。
別解
解法2(共役な純虚数解から因数分解する)
方針
非零の純虚数解があれば、実係数多項式なのでその共役も解になる。
そこで二次因子 x2+u を取り出して係数を比較する。
原点が解になる場合だけは、この因数分解とは別に先に調べる。
解答
多項式をP(x)=x4−x3+x2−(a+2)x−a−3とおく。まず x=0 が解になる条件はP(0)=−a−3=0だから a=−3 である。
次に、非零の純虚数 ti が解であるとする。係数は実数なので
−ti も解であり、u=t2>0 とおけば x2+u が P(x) を割る。
よってP(x)=(x2+u)(x2+bx+c)と書ける。展開して係数を比較するとb=−1,c+u=1,bu=−(a+2),cu=−a−3.第1・第3式から a=u−2、第2式から c=1−u である。
これらを定数項の式へ代入するとu(1−u)=−(u−2)−3=−u−1.したがってu2−2u−1=0.u>0 より u=1+2 であり、a=u−2=2−1.いずれも実際に純虚数解をもつので、答えはa=−3,2−1である。
総評
難度5、計算量4。純虚数解を ti と置いて実部・虚部を比較する標準問題である。採点上は、t=0 を虚軸上の解として別に扱うこと、t=0 で割ってよい理由を明記すること、最後に u=t2≧0 により 1−2 を除くことが重要である。符号のミスは −x3 と −(a+2)x の虚部で起こりやすい。目安は12分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、端点・等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。
冊子PDFで見る京大の複素数平面の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2001年度 前期 数学 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。