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京都大学 2000年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第1問

複素数αα=1を満たしている.
このとき,αm+αm>1となる自然数mが存在することを示せ.

難易度5/ 10計算量3/ 10目安15

複素数平面論証・証明 複素数の極形式、場合分け、存在証明

方針

α=cosθ+isinθ とおき、αm+αm=2cosmθ に帰着する。m=1,2,3 のいずれかで必ず 1 を超えることを示す。

解答

α=cosθ+isinθ とおく。このときαm+αm=2cosmθであるから、示すべきことはcosmθ>12となる自然数 m の存在である。

まず cosθ>1/2 なら m=1 でよい。以下cosθ12とする。余弦の絶対値は周期 π をもつので、θπ の整数倍だけ変えてπ3θ2π3としてよい。この範囲では1cos2θ12である。従って、θπ/3,2π/3 ならcos2θ>12なので m=2 でよい。

残る θ=π/3,2π/3 の場合はcos3θ=1>12であるから m=3 でよい。

以上により、常に m=1,2,3 のいずれかが条件を満たし、αm+αm>1となる自然数 m が存在する。

別解

解法2(2倍角・3倍角の代数的分類)

方針

α=eiθ とおき、c=cosθ に対する
cos2θ=2c21cos3θ=4c33c を使う。
m=1,2 で条件を満たさない場合を代数的に絞ると、m=3 で必ず満たす。

解答

α=1 より、ある実数 θ を用いてα=cosθ+isinθと書ける。このときαm+αm=2cosmθ.c=cosθ とおく。

2c>1 なら m=1 でよい。以下 c1/2 とする。cos2θ=2c21であるから、2cos2θ>1 なら m=2 でよい。
これも成り立たないと仮定すると2c2112.c1/2 と合わせるとc2=14でなければならない。実際、後者の不等式は c21/4 を与える。

そこで3倍角の公式を使うとcos3θ=4c33c=c(4c23)=2c,従ってα3+α3=2cos3θ=4c=2>1.ゆえに m=1,2,3 のいずれかが必ず条件を満たす。

総評

難度5、計算量3。極形式に直した後、等号となる端点を落とさず (m=3) で処理することが要点である。 答案では結論だけでなく、等号・端点・定義域を明示し、各変形の根拠が追える構成にした。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2000年度 後期 文系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。