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京都大学 2001年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第4問

複素数平面上の単位円に内接し、1を頂点にもつ正五角形を考える。その辺を延長した直線どうしの交点のうち、元の頂点以外で実部・虚部がともに正のものを z とする。

(1) α=cos72+isin72 とするとき、zα で表せ。
(2) 3点 1,α2,z を通る円が原点を通ることを示せ。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

複素数平面図形と方程式 複素数の極形式、円の性質、実部虚部比較

方針

単位円上の2点 u,v を結ぶ直線を w+uvw=u+v と表す。第1象限の交点は辺 αα2 と辺 α41 の延長の交点である。(2)は4点の複比が実数になることを示す。

解答

(1) 単位円上の異なる2点 u,v を通る直線はw+uvw=u+vと表せる。実際、u=v=1 を用いれば w=u,v はこの式を満たし、これは w,w に関する実一次方程式である。

正五角形の頂点を 1,α,α2,α3,α4 と反時計回りに並べる。第1象限にある求める交点は、辺 αα2 と辺 α41 の延長の交点である。従ってz+α3z=α+α2,z+α4z=1+α4.α5=1 および 1+α+α2+α3+α4=0 を用いて連立するとz=α(1+α)1+α2.なお 1+α の偏角は 36 で、係数 α/(1+α2)=1/(α+α4)>0 だから、この z は確かに第1象限にある。

(2) 4点 0,1,α2,z が同一円周上にあるための必要十分条件は、これらが同一直線上にない本問では(z1)(0α2)(zα2)(01)=α2z1zα2が実数となることである。(1)の式を代入するとα2z1zα2=α2α1αα4=(α+α4).右辺は 2cos72 で実数である。従って 0,1,α2,z は同一円周上にあり、3点 1,α2,z を通る円は原点を通る。

別解

解法2(極形式と円の方程式で示す)

方針

交点の式を極形式へ直し、
z=φ2(cos36+isin36) と読む。
原点・1・α2 を通る円を実座標で書き、
この z が円の方程式を満たすことを確認する。

解答

(1)

辺の直線を連立するとz=α(1+α)1+α2を得る。ここで1+α=2cos36e36i,1+α2=2cos72e72i.したがってz=cos36cos72e36i.φ=(1+5)/2=2cos36 とおけばcos72=(φ1)/2 だからz=φ2(cos36+isin36).これは確かに第1象限の点である。

(2)

01α2=(cos144,sin144) を通る円はx2+y2xcot18y=0である。実際、原点と (1,0) を通り、α2 を代入しても1cos144cot18sin144=0となる。z=(φ2cos36,φ2sin36) を左辺へ代入するとφ2{φ2cos36cot18sin36}.ところがcos36+cot18sin36=cos36+2cos218=1+2cos36=φ2.よって上式は0であり、z もこの円上にある。
したがって3点 1,α2,z を通る円は原点を通る。

総評

難度8、計算量7。想定時間は30分程度。どの2辺の延長が第1象限で交わるかを図で先に特定する。直線の複素方程式と複比の実数条件を使うと、座標の連立計算を避けられる。最後は α+α4 が共役な2数の和で実数であることを確認する。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、端点・等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 京都大学 2001年度 後期 数学 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。