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京都大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

xy平面上の曲線C:y=x3上の点Pにおける接線を,
Pを中心にして反時計回りに45回転して得られる直線をLとする.
CLが,
相異なる3点で交わるようなPの範囲を図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

微分図形と方程式 接線・法線回転・拡大判別式

方針

P の座標を (t,t3) とおき、まず接線の傾きを 3t2 として、これを 45 回転した直線の傾きを求める。回転後の直線が鉛直になる境界 t2=1/3 は交点数が増えないので別に除く。鉛直でない場合は、曲線との交点方程式から既知の根 x=t を取り出し、残りの2次方程式が相異なる2実根をもつ条件を判別式で調べる。最後にその条件を、曲線上の点 Px 座標の範囲として言い直す。

解答

P=(t,t3) とおく。曲線 C:y=x3P における接線の傾きは 3t2 である。傾き a の直線を反時計回りに 45 回転すると、方向ベクトル (1,a)(1a,1+a) に移る。したがって、a=1 でなければ回転後の直線の傾きは 1+a1a である。

ここで a=3t2 だから、t21/3 のとき、回転後の直線 L の傾き mm=3t2+113t2 であり、直線 L の方程式は yt3=m(xt) である。一方、t2=1/3 のときは回転後の直線が鉛直線 x=t となり、曲線 y=x3 とは (t,t3) の1点でしか交わらない。したがってこの場合は条件を満たさない。

以下、t21/3 とする。LC の交点の x 座標は x3t3=m(xt) を満たす。左辺を因数分解すると (xt)(x2+tx+t2)=m(xt) であるから (xt)(x2+tx+t2m)=0 を得る。ここで x=t は点 P に対応する既知の交点である。

したがって LC と相異なる3点で交わるためには、2次方程式 x2+tx+t2m=0 が相異なる2つの実数解をもち、しかもその解が t と一致しないことが必要十分である。判別式 DD=t24(t2m)=4m3t2 である。m=3t2+113t2 を代入すると D=4(3t2+1)13t23t2=9t4+9t2+413t2 となる。分子 9t4+9t2+4 は常に正であるから、D>0 となる条件は 13t2>0 すなわち 13<t<13 である。

また、残りの2次方程式に x=t を代入すると 3t2m となる。もしこれが0なら m=3t2 であるが、3t2+113t2=3t23t2+1=3t29t4 を意味し、9t4+1=0 となって実数 t では不可能である。よって上の範囲で得られる2つの根は、どちらも t とは異なる。

以上より、求める点 P の範囲は、曲線 y=x3 上で 13<x<13 を満たす部分である。

別解

解法2(もう一つの交点を直接おく)

方針

接点を P=(t,t3)、別の交点を Q=(s,s3) とおく。
PQ の傾きと、接線を45度回転した直線の傾きを等置すると
s の二次方程式になる。判別式の符号だけで交点数を判定する。

解答

接点を P=(t,t3) とする。接線の傾きは 3t2 であり、
これを反時計回りに45度回転した直線の傾きはm=1+3t213t2である。ただし t2=1/3 では回転後の直線は鉛直で、交点は P だけである。

P 以外の交点を Q=(s,s3) とする。弦 PQ の傾きはs3t3st=s2+st+t2だから、Q が回転後の直線上にある条件はs2+ts+t2m=0.この二次方程式が相異なる2実根をもつ条件はD=t24(t2m)=9t4+9t2+413t2>0.分子は常に正なので13<t<13.また s=t が二次方程式の解なら m=3t2 だが、
これを上の m へ代入すると 9t4+1=0 となり不可能である。

したがって求める範囲は、曲線 y=x3 上の13<x<13の部分である。

総評

接線を45度回転した直線と3次曲線の交点数を、2次方程式の判別式に落とす問題。難度は標準上位、計算量は中程度で、目安時間は18〜22分。得点の中心は、回転後の傾き m=3t2+113t2 を正しく出すこと、t2=1/3 の鉛直線の場合を先に外すこと、さらに既知の交点 x=t を除いた2次方程式を調べることにある。判別式だけを見て終えると、x=t が重複していないかの確認が抜けやすい。別解のように「もう一つの交点の x 座標」を直接置くと、なぜ2次方程式が出るのかが見えやすい。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、端点・等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 京都大学 2001年度 前期 数学 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。