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京都大学 2003年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

abを実数とする.
3次方程式x3+ax2+bx+1=0は3つの複素数からなる解α1α2α3をもち,
相異なるijに対しαiαj=3をみたしている.
このようなabの組をすべて求めよ.

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

複素数平面方程式・不等式 図形的解釈、複素数の極形式、解と係数の関係、文字消去

方針

3根は複素平面上で一辺 3 の正三角形を作る。重心を w、重心から頂点への複素数を u,uω,uω2 と表すと u=1 であり、根をもつ多項式が一度に展開できる。実係数条件と定数項を使って w を決める。

解答

ω=e2πi3 とする。3根は一辺 3 の正三角形の頂点だから、ある複素数 w,u を用いてα1=w+u,α2=w+uω,α3=w+uω2,u=1と表せる。これらを根にもつ多項式は(xw)3u3=x33wx2+3w2x(w3+u3).係数比較によりa=3w,b=3w2,w3+u3=1.a は実数だから w は実数である。また u3=1 で、u3=1w3 は実数だから1w3=1または1w3=1.したがってw=23またはw=0.前者では u3=1、後者では u3=1 と取れて、いずれも条件を満たす。よって(a,b)=(323,343),(0,0)がすべてである。

別解

解法2(実根と共役根を座標化する)

方針

実係数3次式なので根の集合は共役で不変である。実根1個と共役な2根を置き、正三角形の辺長条件から中心を決める。

解答

3根は正三角形を作り、係数が実数なので、1根を実数 r、残りをx±yiと書ける。共役な2根の距離から2y=3,y2=34.実根との距離も 3 だから(rx)2+y2=3,rx=±32.三角形の重心を w とするとw=r+2x3.rx=32 の場合はr=w+1,x=w12.根の積が 1 なので(w+1){(w12)2+34}=w3+1=1,すなわち w3=2 である。rx=32 の場合はr=w1,x=w+12であり、同様に(w1){(w+12)2+34}=w31=1,よって w=0 である。

根の和と2根積の和からa=3w,b=3w2.したがって(a,b)=(0,0),(a,b)=(323,343)である。

総評

難度7、計算量5。想定時間は25分程度。三つの根の距離がすべて等しいことを正三角形と読み、外接円半径が1になる点が入口である。重心をずらした (xw)3u3 の形にすると、実係数条件と積の条件を短く処理できる。

第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を再確認する。図は式変形の役割と条件の使いどころを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2003年度 後期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。