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京都大学 2002年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第5問

xyz 空間内に半径と高さがともに1である直円柱があり,下底は xy 平面上にあって
中心は原点と一致している.点 P,Q はそれぞれ
A(1,0,1),B(0,1,0) を出発し,上底・下底の周上を同じ方向に
線分 PQ の長さを変えずに1回転する.このとき線分 PQ が通過してできる曲面と,
上底・下底で囲まれる立体の体積を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

図形と方程式積分 座標設定回転・拡大体積計算

方針

初期状態で上下の点の偏角差は90度である。長さを一定にして同方向へ動くのでこの差を保ち、回転角を u として両端を表す。高さ z における線分上の点の軌跡は円になり、その半径の二乗を積分する。

解答

回転角を u とするとP=(cosu,sinu,1),Q=(sinu,cosu,0)と表せる。実際、上下の点の偏角差は常に π/2 であり、PQ2=1+2=3 は一定である。

線分 PQ 上で高さが z の点はX=(1z)Q+zPである。その水平座標は(x,y)=(zcosu(1z)sinu, zsinu+(1z)cosu)だからx2+y2=z2+(1z)2.したがって高さ z の断面は半径 z2+(1z)2 の円板である。求める体積はV=π01{z2+(1z)2}dz=2π3.

別解

解法2

方針

回転角・高さ・中心軸からの比率を3変数とする円柱座標で立体を直接パラメータ化する。
高さ z の通過円の半径を求めた後、半径方向のヤコビアン ρ を含む
三重積分で体積を計算する。

解答

回転角を u とするとP=(cosu,sinu,1),Q=(sinu,cosu,0).高さ z の線分上の点は (1z)Q+zP で、その中心軸からの距離を R(z) とするとR(z)2=z2+(1z)2.u が1回転することで、この点は高さ z の円周全体を通る。
よって囲まれる立体は円柱座標で0z1,0u<2π,0ρR(z)と表される。体積要素は ρdρdudz だからV=0102π0R(z)ρdρdudz=π01{z2+(1z)2}dz=2π3.

総評

難度は10段階中5、計算量は4。目安時間は14分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

高さ z の点を線分の内分で表し、水平座標の2乗和が回転角によらないことを示す。通過曲面が囲む断面は円周でなく円板であるため、断面積を積分する。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

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出典: 京都大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。