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京都大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

数列 {an} の初項 a1 から第 nan までの和を Sn と表す.
この数列がa1=1,limnSn=1,n(n2)an+1=Sn(n1)を満たすとき,一般項 an を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安17

数列 漸化式の変形極限計算、計算整理

方針

まず n=1 を代入して a2 を決め、n=2 の式が S2=0 を要求していることを確認する。n3 では Sn=n(n2)an+1Sn1=(n1)(n3)an の差を取り、an+1=n2nan を得る。a3 はこの漸化式だけでは決まらないので、n3 の和を telescoping で求め、limnSn=1から決定する。

解答

n=1 を条件式に代入すると 1(12)a2=S1 である。S1=a1=1 だから a2=1 となり、a2=1 である。したがって S2=a1+a2=11=0 であり、n=2 の式 2(22)a3=S2 も成り立つ。

以下、n3 とする。条件より Sn=n(n2)an+1,Sn1=(n1)(n3)an である。両式の差を取ると、SnSn1=an だから an=n(n2)an+1(n1)(n3)an である。よって {1+(n1)(n3)}an=n(n2)an+1 となる。左辺の係数は 1+(n1)(n3)=1+n24n+3=(n2)2 なので、(n2)2an=n(n2)an+1 である。n3 だから n20 であり、an+1=n2nan を得る。

この漸化式を a3 から用いると、n3an=a3132435n3n1 である。積を整理して an=a32(n1)(n2) となる。

したがってn=3Nan=a3n=3N2(n1)(n2)である。ここで 2(n1)(n2)=2(1n21n1) だからn=3N2(n1)(n2)=2(11N1)である。よってSN=a1+a2+n=3Nan=0+2a3(11N1)となる。N とするとlimNSN=2a3である。これが1に等しいので a3=12 である。

以上よりa1=1,a2=1,an=1(n1)(n2)(n3)である。

別解

解法2

方針

an+1=Sn+1Sn を条件へ代入し、Sn だけの漸化式にする。
n=2 では係数が0になるため、まず S2=0 を確認する。
n3 の積を整理して SnS3 で表し、
極限条件から S3=a3 を決める。

解答

n=1 の条件から a2=S1=1 なので a2=1
よって S2=0 である。したがって n=2 の条件も満たされる。

n3 ではn(n2)(Sn+1Sn)=SnだからSn+1=(n1)2n(n2)Sn.S3=a3 とおき、この式を順に用いるとSn=a322313242(n2)2(n1)(n3)=2a3n2n1.ゆえにlimnSn=2a3=1,a3=12.n4 では隣接差を取りan=SnSn1=1(n1)(n2).これは n=3 でも成立する。したがってa1=1,a2=1,an=1(n1)(n2)(n3).

総評

難度は10段階中6、計算量は5。目安時間は17分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

原典アーカイブの添字誤植は an+1 に補正済みである。n=2 で係数が0になることと、極限条件が自由定数 a3 を決めることが要点である。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

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出典: 京都大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。