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京都大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

四面体OABCは次の2つの条件

(i) OABC
OBAC
OCAB

(ii) 4つの面の面積がすべて等しい

をみたしている.
このとき,この四面体は正四面体であることを示せ.

難易度8/ 10計算量6/ 10目安25

ベクトル論証・証明 内積の利用、面積比、計算整理

方針

頂点Oを原点とみなし、OA,OB,OC をベクトルで表す。対辺の直交条件から3つの内積が等しいことを示し、側面の面積条件で3本の長さをそろえる。最後に底面 ABC の面積条件を使って内積を決め、全辺同長を導く。

解答

OA=aOB=bOC=c とおく。条件 ABOC, より (ba)c=0 であるから、bc=ac である。同様に BCOA,CAOB よりca=ba,ab=cbが成り立つ。したがって3つの内積ab,bc,caはすべて等しい。この共通値を p とおく。

また a2=x,b2=y,c2=z とおく。三角形 OAB,OBC,OCA の面積の2乗はそれぞれ xyp24,yzp24,zxp24 である。4つの面の面積がすべて等しいので、特にこの3つは等しく、xy=yz=zx を得る。x,y,z>0 であるから x=y=z=s とおける。

このとき三角形 OAB の面積の2乗は s2p24 である。一方、三角形 ABC についてAB=ba,AC=caとすると ba2=2(sp),ca2=2(sp), また (ba)(ca)=ppp+s=sp である。よって三角形 ABC の面積の2乗は14{2(sp)2(sp)(sp)2}=3(sp)24.面積が等しいから s2p2=3(sp)2. 四面体はつぶれていないので sp>0 であり、両辺を sp で割ると s+p=3(sp) となる。したがって p=s2 である。

最後に各辺の長さを比べると OA2=OB2=OC2=s であり、また AB2=ba2=2(sp)=s である。同様に BC2=CA2=s である。したがって6本の辺はすべて等しく、四面体 OABC は正四面体である。

別解

解法2(辺長と余弦で整理する)

方針

3本の頂点辺の長さと、その間の角の余弦を用いる。対辺との直交条件で3つの内積を共通化し、面積条件を順に使って全辺をそろえる。

解答

辺の長さをOA=u,OB=v,OC=wとし、OAOB=OBOC=OCOA=qとおく。この3つが等しいことは、例えばOABCからOAOB=OAOCを得ることと、残り2条件を巡回的に使うことから従う。

三角形 OAB,OBC,OCA の面積の4倍の2乗は、それぞれu2v2q2,v2w2q2,w2u2q2である。これらが等しく、u,v,w>0 だからu=v=w=である。

このときAB2=BC2=CA2=2(2q)なので、三角形 ABC は正三角形である。その面積の2乗は34(2q)2であり、三角形 OAB の面積の2乗は14(4q2)である。両者が等しいため4q2=3(2q)2.2q>0 で割ると2+q=3(2q),q=22.したがってAB2=BC2=CA2=2=OA2=OB2=OC2.6辺がすべて等しいので、四面体 OABC は正四面体である。

総評

難度8、計算量6。目安時間は18〜25分。採点ポイントは、対辺の直交条件から3つの内積を同じ値 p にそろえること、3つの側面の面積等式から a=b=c を導くこと、底面 ABC の面積まで使って p=s2 を得ることです。

誤りやすいのは、直交条件だけで正四面体と結論してしまうこと、または面積公式の2乗で係数 14 を落とすことです。答案は、内積の整理、側面の面積比較、底面の面積比較、辺長の確認という4段階に分けると、条件を使い切ったことが明確になります。

第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を再確認する。図は式変形の役割と条件の使いどころを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2003年度 前期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。