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京都大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

xy平面上で,放物線C:y=x2+xと,直線l:y=kx+k1を考える.
このとき次の問に答えよ.

(1) 放物線Cと直線lが相異なる2点で交わるようなkの範囲を求めよ.

(2) 放物線Cと直線lの2つの交点をPQとし,
線分PQの長さをL,線分PQと放物線とで囲まれる部分の面積をSとする.
kが(1)で定まる範囲を動くとき,SL3の値のとりうる範囲を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式積分 判別式面積計算、範囲評価

方針

交点の個数は、直線と放物線を連立して得られる2次方程式の判別式で調べる。面積は2根の差で表し、線分の長さも同じ2根の差で表すと、比 SL3 では根の差が消える。最後に k の許される範囲と端点を確認する。

解答

(1)
直線と放物線の交点の x 座標は x2+x=kx+k1 すなわち x2+(1k)x(k1)=0 の解である。この2次方程式の判別式を D とするとD=(1k)2+4(k1)=k2+2k3=(k1)(k+3).相異なる2点で交わるための条件は D>0 であるから、k<3またはk>1 である。

(2)
次に、この条件のもとで2つの交点の x 座標を α<β とおく。区間 [α,β] では直線が放物線の上にあるので、囲まれる面積 SS=αβ{kx+k1(x2+x)}dxである。ここで2次方程式の根が α,β であることから kx+k1(x2+x)=(xα)(xβ)=(xα)(βx). よってS=αβ(xα)(βx)dx=0βαt{(βα)t}dt=(βα)36.一方、交点を結ぶ線分は直線 y=kx+k1 上にあるので、x 座標の差を βα とすると、y 座標の差は k(βα) である。したがって L=(βα)1+k2. 従ってSL3=(βα)36(βα)3(1+k2)32=16(1+k2)32.ここで k<3 または k>1 である。関数 16(1+k2)32k が小さいほど大きいので、許される範囲では k1+0 のとき最大値に近づく。ただし k=1 は交点が2点でないため含まれない。よって値域は 0<SL3<1122. 下限 0k で近づくだけで、これも実際には取らない。

別解

解法2(判別式だけで根の差を表す)

方針

交点方程式の判別式 D は2根の差の2乗でもある。面積と弦長をともに D で表し、比を直接整理する。

解答

(1)
交点の x 座標はx2+(1k)x(k1)=0の2根である。判別式はD=(1k)2+4(k1)=(k1)(k+3)だから、相異なる2交点をもつ条件はk<3またはk>1である。

(2)
2根を α<β とすると、2次方程式は最高次係数が1なのでβα=D.直線と放物線の差は(xα)(βx)であるからS=αβ(xα)(βx)dx=(βα)36=D326.また直線の傾きは k なのでL=1+k2(βα)=D(1+k2).したがってSL3=16(1+k2)32.許される k のうち絶対値が最も小さくなる境界は k=1 であるが、k=1 自体は含まれない。また k で値は0へ近づく。よって値域は0<SL3<1122である。

総評

難度6、計算量5。目安時間は14〜18分。採点ポイントは、判別式で2交点の条件を出すこと、囲まれる面積を (βα)36 と表すこと、線分長 L=(βα)1+k2 との比で根の差が消えることです。

誤りやすいのは、k=1 を値域の最大値として含めてしまうことです。k=1 では接するだけで相異なる2点ではないため、1122 は上限であって最大値ではありません。答案は、交点条件、面積・長さの一般式、値域の端点確認を分けて書くと、端点の抜けを防げます。

第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を再確認する。図は式変形の役割と条件の使いどころを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2003年度 前期 文系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。