方針
2本の漸化式を加えた量と引いた量を考える。和は一定、差は公比 2a−1 の等比数列になるので、xn を明示し、実数 r に対する rn の収束条件を端点まで調べる。
解答
漸化式からxnyn=axn−1+(1−a)yn−1,=(1−a)xn−1+ayn−1である。両式を加えるとxn+yn=xn−1+yn−1=1.一方、両式を引くとxn−yn=(2a−1)(xn−1−yn−1).初期値は x0−y0=1 なのでxn−yn=(2a−1)n.したがってxn=21+(2a−1)n.実数 r に対して rn が収束するのは −1<r≦1 のときである。実際、∣r∣<1 では0へ収束し、r=1 では常に1であるが、r=−1 では振動し、∣r∣>1 では収束しない。よって必要十分条件は−1<2a−1≦1,すなわち0<a≦1である。
端点の確認
a=0 では 2a−1=−1 となり,xn=21+(−1)n は 1,0,1,0,… と振動するので除外する。一方 a=1 では A は単位行列で xn=1 のまま収束するため含める。この2点の確認により 0<a≦1 の不等号が確定する。
総評
難度4、計算量3。想定時間は12分程度で、完答目標である。行列を直接累乗せず、成分の和と差に分ける対称性が差のつく着眼である。端点 2a−1=−1 は振動して除外、2a−1=1 は収束して採用するため、不等号の向きを最後に再確認したい。
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出典: 京都大学 2006年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。