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京都大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験理系(甲)数学 第5問

次の範囲にあるαを考える。π2<α<π2.座標平面上で原点の周りにπ3回転する1次変換をfとし、直線y=(tanα)xについて対称移動する1次変換をgとする。合成変換fgx軸について対称移動する1次変換と一致するとき、αの値を求めよ。

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

行列図形と方程式 回転・拡大図形的解釈、式変形

方針

原点中心の回転と原点を通る直線に関する対称移動なので、原点から出る半直線の偏角の変化で追う。角 α の直線に関する対称移動は偏角 θ2αθ に移し、その後 π3 回転すると 2αθ+π3 になる。これが x 軸対称の θ とすべての θ で一致する条件を解く。別解として、反射行列と回転行列を掛けて、得られる反射軸の角を比較してもよい。

解答

直線 y=(tanα)x は、x 軸となす角が α の原点を通る直線である。この直線に関する対称移動 g は、偏角 θ の半直線を、直線の角 α を中心に折り返すので θ2αθ と表される。

その後、変換 f によって原点の周りに π3 だけ回転する。したがって合成変換 fgθ2αθ+π3 である。

一方、x 軸に関する対称移動は θθ である。よって、すべての θ について同じ変換になるためには 2α+π30(mod2π) でなければならない。条件 π2<α<π2 より π<2α<π であるから、この範囲で上の合同式を満たすのは 2α+π3=0 だけである。したがって α=π6 である。

反射で偏角は2αθ、続く回転で2αθ+π3になる。

別解

解法2(変換行列)

方針

αの直線に関する反射行列と、角π/3の回転行列を順に掛ける。積をx軸対称の行列と比較し、三角関数の2条件をαの指定範囲で解く。

解答

αの直線に関する対称移動の行列はG=(cos2αsin2αsin2αcos2α)であり、π3回転の行列はR=(12323212)である。合成fgの行列は、この順序に注意してRG=(cos(2α+π3)sin(2α+π3)sin(2α+π3)cos(2α+π3)).これがx軸対称の行列(1001)に等しい条件はcos(2α+π3)=1,sin(2α+π3)=0.したがって2α+π30(mod2π).指定された範囲ではα=π6だけが条件を満たす。

総評

難度4、計算量3。偏角を追う解法と変換行列を掛ける解法を収録した。合成fgは先にg、後にfであり、順序を逆にすると符号が変わる。合同式を得た後、αの指定範囲で解を1つに絞る。壊れていたθの転記も修正した。10分から12分が目安である。

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出典: 京都大学 2007年度 前期 数学(理系(甲))(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。