方針
積の方程式なので,2つの2次方程式 x2+ax+1=0 と 3x2+ax−3=0 を別々に調べる。第1因子は判別式 a2−4 で実根数が変わり,第2因子は判別式 a2+36 により常に異なる2実根をもつ。ただし2つの因子が同じ実数解を持つ場合は重複して数えないため,共通解の条件を代入で求める。最後に ∣a∣ の範囲で個数を分類する。
解答
方程式は (x2+ax+1)(3x2+ax−3)=0 であるから,x2+ax+1=0 または 3x2+ax−3=0 を満たす実数 x を数えればよい。
まず第1因子について,判別式は D1=a2−4 である。したがって実数解の個数は∣a∣<2 で 0 個,∣a∣=2 で 1 個,∣a∣>2 で 2 個である。
次に第2因子について,判別式は D2=a2+36 であり,これは常に正である。したがって第2因子はすべての実数 a に対して異なる2個の実数解をもつ。
ただし,2つの2次方程式が共通解をもつ場合は,その解を二重に数えてはいけない。共通解 x があるとする。第1式から ax=−x2−1 である。これを第2式に代入すると 3x2+ax−3=3x2−(x2+1)−3=2x2−4=0 より x2=2 である。さらに第1式から ax=−3 となるので,x=2 のとき a=−23,x=−2 のとき a=23である。したがって共通解があるのは ∣a∣=23 のときに限られ,このとき共通解は1個である。なお 3/2>2 である。
以上をまとめると,実数解の個数は条件∣a∣<2∣a∣=22<∣a∣<23∣a∣=23∣a∣>23実数解の個数23434である。
総評
判別式だけなら標準的だが,2つの因子の共通解を忘れると ∣a∣=3/2 の場合を4個と数えてしまう。想定時間は15分から18分,難易度は5,計算量は4程度。第2因子は常に2実根をもつので,第1因子の実根数を足し,必要なときだけ重複を1個引くという整理がよい。3/2>2 を確認して表に入れると,分類の境界が明確になる。
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出典: 京都大学 2008年度 前期 数学(文系学部・理系甲)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。