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京都大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験(数学文系)文系数学 第1問

次の各問にそれぞれ答えよ.

問1 xyz 空間上の2点 A(3,1,1)B(1,0,0) を通る直線 l に,
C(2,3,3) から下ろした垂線の足 H の座標を求めよ.

問2 白球と赤球の入った袋から2個の球を同時に取り出すゲームを考える.
取り出した2球がともに白球ならば「成功」でゲームを終了し,そうでないときは「失敗」とする.
失敗した場合は,取り出した2球に赤球を1個加えた3個の球を袋にもどしてゲームを続ける.
最初に白球が2個,赤球が1個袋に入っていたとき,n1 回まで失敗し,
n 回目に成功する確率を求めよ.ただし n2 とする.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

ベクトル確率 内積の利用確率漸化式、計算整理

方針

問1は直線lA+tABと表し,垂線の足HではCHが直線の方向ベクトルと直交することを内積で使う。問2は失敗しても白球2個は袋に戻り,赤球だけが1個増えることをまず確認する。k回目直前には白球2個,赤球k個,合計k+2個であるから,各回の失敗確率と最後の成功確率を掛ける。積はk/(k+1)(k+3)/(k+2)に分けて望遠的に約分する。

解答

問1

直線lの方向ベクトルは AB=BA=(1+3,0+1,01)=(2,1,1) である。垂線の足Hは直線l上にあるので,実数tを用いて H=A+tAB=(3,1,1)+t(2,1,1) と表せる。すなわち H=(3+2t,1+t,1t) である。 CHが直線lに垂直であるから (CH)AB=0 である。ここで CH=(52t,4t,2+t) なので(CH)(2,1,1)=2(52t)+(4t)(2+t)=126tである。よって 126t=0,t=2 となる。したがって H=(3,1,1)+2(2,1,1)=(1,1,1) である。

問2

最初は白球2個,赤球1個である。失敗した場合,取り出した2個を袋に戻し,さらに赤球を1個加えるので,白球の個数は常に2個のままで,失敗するたびに赤球が1個増える。

したがってk回目の試行の直前には,白球が2個,赤球がk個,合計k+2個入っている。k回目に成功する確率は,白球2個を同時に取り出す確率なので2C2k+2C2=1(k+2)(k+1)/2=2(k+1)(k+2)である。よってk回目に失敗する確率は12(k+1)(k+2)=(k+1)(k+2)2(k+1)(k+2)=k(k+3)(k+1)(k+2)である。

求める確率は、1回目から n1 回目まで失敗し、n 回目に成功する確率であるから(1223n1n)(4354n+2n+1)2(n+1)(n+2)である。2つの積をそれぞれ約分すると1223n1n=1n,4354n+2n+1=n+23である。したがって求める確率は1nn+232(n+1)(n+2)=23n(n+1)である。

総評

難度5、計算量4。目安時間は18分程度で,空間ベクトルと確率の独立した小問である。問1は方向ベクトル(2,1,1)を作り,垂線条件を内積0で処理すればよい。問2は,失敗したときに白球数は変わらず赤球だけが増えることが最大の観察である。成功確率を2/((k+1)(k+2))と置いたあと,失敗確率の積を望遠的に約分する流れまで丁寧に書くと答案として安定する。

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出典: 京都大学 2009年度 前期 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。