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京都大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系・甲)理系(甲)数学 第6問

座標空間内で,O(0,0,0)A(1,0,0)B(1,1,0)C(0,1,0)
D(0,0,1)E(1,0,1)F(1,1,1)G(0,1,1)を頂点にもつ立方体を考える.
この立方体を対角線OFを軸にして回転させて得られる回転体の体積を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安30

ベクトル積分 座標設定体積計算、範囲評価

方針

体対角線 OF に垂直な平面 x+y+z=s で切り,断面を軸の周りに回転した円板の半径を求めて積分する。点 (x,y,z) から軸までの距離の2乗は x2+y2+z2s2/3 である。断面の形は s の範囲によって三角形・六角形・三角形と変わるので,0s11s22s3 の3区間で最大半径を計算する。

解答

立方体内の点を (x,y,z) とし,s=x+y+z とおく。立方体では 0x,y,z1 なので 0s3 である。

対角線 OF の方向ベクトルは (1,1,1) である。したがって平面 x+y+z=sOF に垂直な断面である。OF 方向の単位ベクトルは (1,1,1)/3 なので,sds だけ増えるときの軸方向の厚さは ds3 である。

(x,y,z) から軸 OF までの距離の2乗を求める。原点から点までの距離の2乗は x2+y2+z2 であり,軸方向への射影の長さの2乗は (x+y+z)23=s23 である。したがって軸までの距離の2乗は ρ2=x2+y2+z2s23 である。

断面 x+y+z=s は軸上の点 (s/3,s/3,s/3) を含む凸図形である。したがってこの断面を軸のまわりに回転すると,半径が断面内での最大距離である円板になる。そこで ρ2 の最大値を求める。 0s1 のとき,断面は (s,0,0),(0,s,0),(0,0,s) を頂点とする三角形である。各頂点で ρ2=s2s23=23s2 となる。 1s2 のとき,断面は六角形で,頂点は (1,s1,0) の座標を入れ替えた点である。これらの点で x2+y2+z2=1+(s1)2 だから ρ2=1+(s1)2s23=22s+23s2 である。 2s3 のとき,断面は (1,1,s2),(1,s2,1),(s2,1,1) を頂点とする三角形である。各頂点で ρ2=2+(s2)2s23=23(3s)2 となる。

よって体積 VV=π3{0123s2ds+12(22s+23s2)ds+2323(3s)2ds}である。計算すると0123s2ds=29,12(22s+23s2)ds=59,2323(3s)2ds=29である。したがってV=π3(29+59+29)=π3=3π3である。

体対角線に垂直な中央断面

s=x+y+z を固定した断面は、s=1,2 を境に三角形・六角形・三角形へ変化する。

総評

目安時間は25分から30分程度。文系第5問の(2)と同じ回転体問題で,軸に垂直な断面を作って最大半径を積分する発想が必要である。断面の形が s=1,2 で変わること,厚さが ds/3 になること,ρ2 を3区間で最大化することが主な採点ポイント。断面そのものの面積を積分するのではなく,断面を回転してできる円板の面積 πρ2 を積分する点に注意したい。

冊子PDFで見る京大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2010年度 前期 数学(理系甲)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。