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京都大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験(数学文系)文系数学 第4問

平面上で,鋭角三角形 OAB を辺 OB に関して折り返して得られる三角形を
OBCOBC を辺 OC に関して折り返して得られる三角形を
OCDOCD を辺 OD に関して折り返して得られる三角形を
ODE とする.

OABOBE の面積比が 2:3 のとき,
sinAOB の値を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

三角関数図形と方程式 対称性の利用三角比の利用、式変形

方針

折り返しでは,折り返しの軸となる辺をはさんで角が等しくなり,OA=OC=OEのようにOから対応点までの長さも保たれる。θ=AOBと置くと,3回の折り返し後にOB から OE までの有向角は 3θ となる。面積比は共通する辺OBと等しい長さOA=OEが消えるため,sin3θ/sinθになる。OABが鋭角であることから0<θ<π/2を確認し,三倍角の公式でsinθを決める。

解答

θ=AOB とおく。OABは鋭角三角形なので 0<θ<π2 である。 OABを辺OBに関して折り返すと,点Aは点Cに移る。したがって OC=OA,BOC=AOB=θ である。次に,OBCを辺OCに関して折り返すと,点Bは点Dに移るので OD=OB,COD=BOC=θ である。さらに,OCDを辺ODに関して折り返すと,点Cは点Eに移るので OE=OC=OA,DOE=COD=θ である。

したがって,点B,C,D,Eの方向は,Oを中心に角θずつ進んでいく。よって、OB から OE までの有向角は 3θ である。通常の角が折り返す場合も、面積にはその正弦の絶対値が現れる。

三角形の面積を正弦で表すと [OAB]=12OAOBsinθ であり,[OBE]=12OBOEsin3θ である。OE=OAより[OBE][OAB]=sin3θsinθである。条件は[OAB]:[OBE]=2:3なので sin3θsinθ=32 である。 0<θ<π/2よりsinθ>0である。三倍角の公式 sin3θ=3sinθ4sin3θ を用いると 34sin2θ=32 である。

ここで 34sin2θ=32 なら sin2θ=38 である。一方 34sin2θ=32 なら sin2θ=98 となり不可能である。よって sin2θ=38 であり,sinθ>0だから sinAOB=64 である。

折り返しで進む角

各折り返しで方向角が θ ずつ進むため,OB から OE までの有向角は 3θ となる。

総評

難度5、計算量4。目安時間は15分程度で,折り返しによって角がθずつ進むことを読めれば計算は短い。面積比では辺の長さOA=OE,共通するOBが消え,正弦だけの比になる。sin3θの絶対値は必要だが,三倍角の式から不可能な解を除けば一意に決まる。典型的な誤りは,OB から OE までの有向角を 2θ4θ と数え間違えること,また面積比2:3を逆に使うことである。

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出典: 京都大学 2009年度 前期 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。