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京都大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系甲)理系(甲)数学 第1問

次の各問にそれぞれ答えよ.

問1 正の数 a に対して,xyz 空間でO(0,0,0), A(3,0,0), B(3,2,0), C(0,2,0),D(0,0,a), E(3,0,a), F(3,2,a), G(0,2,a)を頂点とする直方体 OABC-DEFG を考える.
D を通り,3つの頂点 O,E,G を含む平面に垂直な直線が,
BC(両端を含む)と点 P で交わるとき,a の値と P の座標を求めよ.

問2 白球と赤球の入った袋から2個の球を同時に取り出すゲームを考える.
取り出した2球がともに白球ならば「成功」でゲームを終了し,そうでないときは「失敗」とする.
失敗した場合は,取り出した2球に赤球を1個加えた3個の球を袋にもどしてゲームを続ける.
最初に白球が2個,赤球が1個袋に入っていたとき,n1 回まで失敗し,
n 回目に成功する確率を求めよ.ただし n2 とする.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

ベクトル確率 内積の利用数え上げ、計算整理

方針

問1は平面OEGの法線ベクトルを作り,Dを通る垂線をパラメータ表示する。辺BC上の点はy=2,z=0,0x3を満たすので,y,zの2条件からaとパラメータを決め,最後にx座標が辺上に入ることを確認する。問2は文系第1問と同じで,失敗のたびに赤球だけが1個増えるため,k回目直前の赤球数をkとして失敗確率の積を望遠的に約分する。

解答

問1

平面OEG上の2つのベクトルは OE=(3,0,a),OG=(0,2,a) である。この平面に垂直なベクトルn=(u,v,w)n(3,0,a)=0,n(0,2,a)=0 を満たせばよい。例えば n=(2a,3a,6) と取れる。実際,(2a,3a,6)(3,0,a)=6a+6a=0 かつ (2a,3a,6)(0,2,a)=6a+6a=0 である。

したがって,D(0,0,a)を通り平面OEGに垂直な直線は,実数λを用いて (x,y,z)=(0,0,a)+λ(2a,3a,6) と表せる。すなわち (x,y,z)=(2aλ,3aλ,a+6λ) である。

BCB(3,2,0)C(0,2,0)を結ぶ線分なので,その上の点は y=2,z=0,0x3 を満たす。よって交点では 3aλ=2,a+6λ=0 である。第2式より λ=a6 であり,これを第1式に代入すると 3a(a6)=2,a22=2 となる。a>0より a=2 である。このとき λ=13 であり,x=2aλ=4(13)=43 である。これは0x3を満たす。したがって a=2,P=(43,2,0) である。

問2

失敗した場合,取り出した2球を袋に戻し,さらに赤球を1個加える。したがって白球の個数は常に2個であり,失敗するたびに赤球だけが1個増える。 k回目の直前には,白球2個,赤球k個,合計k+2個が袋に入っている。よってk回目の成功確率は2C2k+2C2=2(k+1)(k+2)である。したがって失敗確率は 12(k+1)(k+2)=k(k+3)(k+1)(k+2) である。

求める確率は(1223n1n)(4354n+2n+1)2(n+1)(n+2)である。2つの積はそれぞれ1223n1n=1n,4354n+2n+1=n+23と約分できる。したがって1nn+232(n+1)(n+2)=23n(n+1)である。

問1の位置関係

模式図。点 D から平面 OEG への法線が辺 BC と交わる。

総評

難度5、計算量4。目安時間は20分程度で,問1は平面の法線ベクトルを作る標準的な空間ベクトル問題,問2は状態変化を追う確率問題である。問1では,交点が辺BC上にある条件としてy=2,z=0だけでなく,最後に0x3も確認するとよい。問2は文系第1問と同じ構造で,赤球数が1,2,3,と増えることを明確に書けば望遠積に持ち込める。

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出典: 京都大学 2009年度 前期 数学(理系(甲))(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。