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京都大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

次の各問に答えよ.

(1)AB,辺BC、辺CAの長さがそれぞれ12,11,10の三角形ABCを考える.
Aの2等分線と辺BCの交点をDとするとき,線分ADの長さを求めよ.

(2) 箱の中に,1から9までの番号を1つずつ書いた9枚のカードが入っている.
ただし,異なるカードには異なる番号が書かれているものとする.
この箱から2枚のカードを同時に選び,小さいほうの数をXとする.
これらのカードを箱に戻して,再び2枚のカードを同時に選び,小さいほうの数をYとする.
X=Yである確率を求めよ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

図形と方程式確率 三角比の利用数え上げ、計算整理

方針

(1) は、角の二等分線が対辺を隣り合う2辺の比に分けることを先に使い、角の二等分線の長さの公式に代入する。辺の対応を取り違えると値が変わるので、AB=12,AC=10,BC=11 を固定して計算する。(2)は、小さい方が k になるには相手のカードが k+1 から 9 までであることを数え、XY が独立であることから同じ値をとる確率を二乗和で求める。

解答

(1)

AB=12, AC=10, BC=11 である。ADA の二等分線なので、角の二等分線の定理より BD:DC=AB:AC=12:10=6:5 である。よって BD=6,DC=5 となる。

角の二等分線により BD:DC=6:5 となる。

角の二等分線の長さの公式 AD2=ABACBDDC を用いると、AD2=121065=12030=90 である。したがって、長さは正であるから AD=310 である。

同じ計算を公式 AD2=ABAC{1BC2(AB+AC)2} に直接代入しても、AD2=1210(1112222)=12034=90 となる。

(2)

1回の試行で2枚のカードを選ぶ方法は 9C2=36 通りで、どれも同様に確からしい。小さい方の数が k となるのは、選ばれた2枚が k と k+1,k+2,,9 のいずれかであるときである。したがって P(X=k)=9k36(k=1,2,,8) である。k=9 は小さい方にはなれないので含めない。

カードを戻してから2回目を行うので、XY の分布は同じで、しかも独立である。よってP(X=Y)=k=18P(X=k)P(Y=k)=k=18(9k36)2である。ここで 9k8,7,,1 を動くから、P(X=Y)=12+22++82362=891761296=2041296=17108である。

別解

解法2

方針

(1) は角の二等分線の定理で BD,DC を求めたあと、三角形 ABC
Stewart の定理を適用して AD を直接決定する。(2) は2回の選択結果を
順序対として一括して数え、小さい数が一致する有利な組を 82+72++12
通りと数える。

解答

(1)

角の二等分線の定理よりBD:DC=AB:AC=12:10=6:5であり、BC=11 だから BD=6, DC=5 である。

三角形 ABC の線分 AD に Stewart の定理を用いるとAC2BD+AB2DC=BC{AD2+BDDC}である。数値を代入して1026+1225=11(AD2+65)を得る。左辺は 1320 なので11AD2=1320330=990,AD2=90.長さは正であるからAD=310である。

(2)

1回の選択結果は、9枚から2枚を選ぶ 9C2=36 通りである。
2回の結果を順序つきで並べれば、全事象は 362 通りで、すべて同様に確からしい。

共通の最小値が k であるためには、各回で k
k+1,,9 のいずれかを選べばよい。各回の選び方は 9k 通りなので、
2回とも最小値が k となる組は (9k)2 通りである。よって有利な組はk=18(9k)2=12+22++82=89176=204通りである。したがってP(X=Y)=204362=17108.

総評

小問2題だが、どちらも「何を数えるか」「どの辺を使うか」を最初に固定できれば重くない。(1)は公式暗記だけで押すと、対辺 BC と隣辺 AB,AC の取り違えが起こりやすい。BD:DC=6:5 まで出してから長さ公式へ進むと確認しやすい。(2)は X の値そのものではなく、X=k となる組の数が 9k 通りであることが中心である。目安時間は15分程度で、計算よりも整理の正確さで差がつく。

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出典: 京都大学 2011年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。